第24話

Final MISSION.「幸せ」
1,737
2021/12/02 08:15
作者
作者
第23話、誤字脱字があったので編集しました!
作者
作者
少し内容も変更しました!
作者
作者
急な連絡すみません!
作者
作者
では本編へ!!
凪side
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
(……もう疲れた)
咲奈がトイレに行っている間、立つのを諦め空いているベンチを探す。
馬鹿ならない疲労感を隠せず見つけたベンチに座り込んだ。
心に余裕が出来たところで頭の中で今日の出来事を思い返す。
あの後__そう、電車の中での壁ドンのあと。
平静を装い、無事に駅に降り目的地である「ネズミと夢の国」という遊園地に着いたのは1時間前。
電車に入ってきたたくさんの人たちは咲奈の予想通り、遊園地に遊びに来た人たちだった。
でもまあ、それは良いのだ。それについては別に疲れていない。
疲れているのは肉体ではなく精神!
精神的にちょっと………ね?
…………………
しょうがないでしょ!?はじめてなんだもの!壁ドン!
焦っちゃうよ!?
逆に焦らない人、連れてきて欲しいですぅー!!
私は誰にキレているのか分からず脳内で暴れていた。
そんなこんなでやっと落ち着き、ふと思う。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
(咲奈遅いなぁ)
もうかれこれ15分は経っているだろうか。
さすがにここまで遅いと心配になってくる。
すぐ戻ってくるからと言い残してダッシュでトイレに走っていってしまったけれど………
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
(ちょっと様子見に行こうかな……)
立ち上がって少し歩き出した瞬間、誰かに肩を叩かれ振り返った。
知らない人1
あのちょっといいですか?
見ると、20代くらいの2人組の男性だった。
声をかけてきたのは真面目そうな誠実な人で、もう1人の方は失礼かもしれないけれど、遊んでそうなチャラそうな人だった。
でも2人には共通点があり、サングラスやマスクなどをしているというのは一緒だった。
いかにも正反対で歪で怪しげな2人組だが凪は快く返事した。 
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
えっと……私で良ければ!!
知らない人1
ありがとうございます!!ここ初めてで、ちょっと道に迷っちゃって。道案内を頼みたくて……
凪の返事に暗い雰囲気を一変させ、嬉しそうな雰囲気を醸し出す真面目そうな男性。
なんだかそれを見ていると、凪まで嬉しくなった。
そんなことを考えていると、隣にいたチャラい男の人が茶々を入れてきた。
知らない人2
すんません、コイツ意外に使えないんで。
知らない人1
あ"?
突然始まった喧嘩腰に戸惑いつつもなんだか懐かしく思え、苦笑交じり答える。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
大丈夫ですよ。これだけ広いと迷っちゃいますよね。私も最初は迷いそうで……
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
でも友達………ううん、連れ・・が助けてくれたので私は大丈夫だったんですけど。
これは多分、私なりのこだわりだ。
そんなことを考えながら質問する。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
どこに行きたいんですか?
知らない人1
このジェットコースターに乗りたくて
カバンから遊園地のマップを取りだし、指をさして言う。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
あー!ここなら私も行きました!案内出来ます!
知らない人2
まじ!?ありがとー!!
そう言って私の手を取り、ものすごい勢いでブンブンと上下に握手された。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
あ、う、あ……
何も言えずに某ジブリキャラのように「あ」とか「う」を繰り返す
そんな中で思う。なんだか懐かしいテンションだなと。
思い出すために記憶を探ってふと、そうではないかと思い当たる人がいた
一か八かの確認で目の前の人に声をかけた。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
あのっ……ひなt……
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
スットぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっプぅぅぅぅううぅ!!!!!!!!!
目の前に飛び込んできたピンク色の物体がチャラ男さんを蹴り飛ばし(ガチ)驚いた私は反射的に手を離した。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
私いなくなるとすぐナンパされるぅー!!ほんとにさあ、凪可愛すぎ!!
そう言いながらピンク色の物体こと、咲奈は私の頬を両手で挟む。
走ってきた疲れをを感じさせない姿に感心しつつ距離が近くて恥ずかしくなる
でもなんだか目は話せなくて咲奈の瞳に吸い込まれるようにして私より少し背が高い彼女を見つめていた
ふと、すぐそこににある咲奈のむくれて膨らんだ頬が可愛く思えて思わず手を伸ばす。
指で押すとぷにっとしていてなんだかたこ焼きみたいだった。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
かわいい……
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
ななななななな凪っ!?
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
ど、どうしたのっ!?
咲奈の声にハッと我に返る。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
ご、ごめん!!なんかほっぺがモチモチしてそうだなぁって……かわいくて……
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
凪……
咲奈はこの時、無自覚の凪の行動の愛しさに身悶えていた
そんな、2人だけの甘い空気が辺りに流れ始めた時遮るかのように声が入った。
知らない人2
あのーなんか邪魔して悪いんだけどさ
知らない人2
ピンクの子の蹴り、結構痛かった
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
……………………
無言で歩み寄る咲奈にチャラ男は半べそをかいていた。
知らない人2
だから1回謝ったじゃん!!!
はぁ……とため息をつき自分を落ち着けた咲奈は改めて男性2人組に向き合った。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
道案内して欲しいんだって
勘違いしているようだったから説明として状況を伝えると
チラリと真面目そうな人を見やってから
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
ふーん。へーん。ほーん?
理解しているのかしていないのか、よく分からない返事をした。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
凪、次行こ
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
えっ!?
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
こいつら、多分大丈夫だから。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
でも、困って……
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
ううん。凪は気づいてないかもだけどコイツらなら大丈夫だから。てか、大丈夫じゃなきゃヤバい。
知らない人1
それで、道案内は?
咲奈は真面目そうな男性に向き合って言った。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
道案内はしません。てかしなくていいでしょ、このドシスコン凪の兄さんが。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
もう片方は知りませんけど。友達ですか?いたんですねぇ
挑発するかのように嘲笑う咲奈の態度に疑問しか湧かない凪。
そんな彼女を知ってか知らずか少し苦笑する真面目そうな人こと、藤村 青澄。
2人組を睨みつけてから咲奈は彼女の手を引いて走り始めた。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
行くよっ!!んじゃ可哀想なお二人さぁーん、もう着いてこないでよねぇー!!!
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
えっ!?良いのかなあ……ごめんなさい!また会えたら!!
そんなふたりを見て呆然と立ち尽くすチャラ男。
そして、サングラスやマスクやらを早々と取る親友__青澄に話しかけた。
知らない人2
青澄。これでいのか?
知らない人2
俺は凪ちゃんに会えたから十分なんだけど……
_藤村@ふじむら_ _青澄@あおと_
藤村ふじむら 青澄あおと
まあ、あれだけ強行突破されたらな。
_藤村@ふじむら_ _青澄@あおと_
藤村ふじむら 青澄あおと
もうちょっと話したかったけど……
_藤村@ふじむら_ _青澄@あおと_
藤村ふじむら 青澄あおと
俺、凪ちゃんのあんな幸せそうな顔初めて見たし。
_藤村@ふじむら_ _青澄@あおと_
藤村ふじむら 青澄あおと
今はアイツ咲奈に感謝かな。
_藤村@ふじむら_ _青澄@あおと_
藤村ふじむら 青澄あおと
ただ、凪に周りと違う道を歩ませる分、幸せにしなきゃマジで容赦しねぇから。
知らない人2
ドシスコン……
_藤村@ふじむら_ _青澄@あおと_
藤村ふじむら 青澄あおと
あ"?
咲奈side
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
(怪しいと思ったらやっぱり着いて来てたあのシスコン……)
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
(家にいない時点で疑えば良かったぁ……)
そんな後悔を始めたのはさっきの出来事から4時間後くらい。
昼食を済ませ、パレードなんかも見てアトラクションもたくさん乗った。
じゃあそろそろ帰ろうかと、最後に乗ったのが観覧車だった。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
(まあ、定番と言えば定番だよねぇ……)
そう思いながらこれに乗ろうと誘ってきた、目の前に座る当の本人を見る。
凪はさっきからずっと、窓に顔を貼り付けて外を見て
「すごい!」や「きれい!」などの言葉を連呼している。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
(凪は少女漫画とか読まないからなぁ……)
たぶん、ここに連れてきたのはそこまで深い意味はないのだろう、そう考えていた。
そんな中で、これは絶好のチャンスなのではと思う。
観覧車なんて雰囲気ありまくりなところで告白なんて、女の子の夢では……?と。
今しようかな……告白。
そんな答えの出ないものを永遠と考えているせいで、ずっと難しそうな顔をしていたからか
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
咲奈、大丈夫?
もしかして高い所苦手?
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
えっ!?あ、ぜーんぜんっ!大丈夫ぅ!!
凪に心配されてしまった……
凪はそっかと言い何故か外を見るのを辞めて私と向き合った。
あたりには微妙な空気が流れる。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
(なに!?この空気!はやくなんか言わなきゃ)
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
な、凪は今の関係どう思ってる……?
言ってしまってはもう遅い。咲奈の心の中は後の祭り状態だった。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
……今の、関係?それって親友関係の事……?
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
う、うん……
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
あのね。質問を質問で返すようで悪いんだけど、咲奈はそれについてどう思ってるの?
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
…………私?
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
えっと、私は……








































もしかしたら、もうずっと前からこう思っていたのかもしれない。















_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
今の関係を壊したい
凪side
咲奈からその言葉を聞けた時、本当に嬉しかった
真面目な声で一生懸命な顔で、そう伝えてくれて。


まるでいつかの保健室のように
だから私も同じように答える。




























_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
私も……私も今の関係を壊したい!
そんな傍から見れば物騒な返事に、咲奈は安心したように呟いた。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
そっか……そうなんだ。
ありがとう……!
そう感極まった彼女に伝えなければと思う。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
あのっ咲奈!私、咲奈の事がsフゴッ………ッ!!
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
はい!その先禁止ぃー!私が言うの!
そう言って手を離した咲奈に言う
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
このくだり、前もやったよね……?
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
…………やったね
そう言って2人顔を見合わせていっせいに吹き出した。
もう全てが可笑しかった。
いつもの私たちで大丈夫。
何を恐れていたんだろうって。
一通り笑ったところで咲奈が私の隣の席に移った。
微妙に揺れるゴンドラの中に甘い空気が立ち込める。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
私、凪のことがずっと大好きだった。これから先、ずっと大好きな自信があるし絶対世界で1番幸せにする。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
周りと違う道を歩ませる分、もう要らないってくらい愛すから。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
だから……私と付き合ってください!!
そう言ってぺこりと頭を下げた咲奈の手を取って言う
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
咲奈。私もう咲奈のお陰ですごく幸せだよ?これ以上幸せになったらバチが当たったちゃうよ……
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
でも咲奈がずっと一緒にいてくれるならそんなのも、もう怖くないね。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
私もずっと咲奈の事が大好きだった。
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
人と違う道……?そんなの関係ないよ。私は今の咲奈が大好き。だから無理しなくていいよ。ゆっくり一緒に茨道、歩こうね!
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
こんな私だけど、どうぞよろしくお願いします!!
ゆっくりと顔を上げた咲奈は泣いていて、私もつられて泣いてしまいそうだった。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
ほんとに私で良いの?この先大変だよ……?
_藤村@ふじむら_ _凪@なぎ_
藤村ふじむら なぎ
咲奈だから良いんだよ。咲奈となら全部大変じゃないし楽しいよ。
_神崎@かんざき_ _咲奈@さきな_
神崎かんざき 咲奈さきな
そっか……
そうして見つめあった私たちは自然にお互い目を閉じて指を絡めあった
そしてゆっくりと、どちらからともなくキスをした
恋人になって初めてのキスは少ししょっぱい涙の味がした。

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