角名 side
- 数日後の午後練終わり
尾白:お,降り出したなぁ
赤木:夕方降る言うてたもんなぁ
侑:あかーん!傘忘れた!!
治:ダサ
- 練習終了直後に降り出した雨
今日は天気予報を見てちゃんと傘を持ってきた
そういえば
君と出会ったのもこんな日だった
- 1年前
角名:………あ
- この日も部活が終わって帰ろうとしたら
運悪く雨が降ってきた
そして傘を持ってきていない
角名:……雨降るなんて聞いてないし……
?:……あの……
- どう帰ろうか悩んでいた時
後ろから声を掛けてくれた一人の女の子
角名:………?
?:あ,の……傘……無いんですか…?
角名:え?あ,うん…
?:あたし,友達の傘入れてもらえるので…!
- 『 良かったら使ってください 』と
微笑みながら手渡された傘
?:それじゃ…!
角名:あ……!
- お礼を言う時間も与えずに
友達の元へ行ってしまった君
美結:" あなた ",何しとったの?
?:ううん!それより傘忘れちゃったから入れて!
美結:え?珍しいなぁ。ええけど!
- " あなた "と呼ばれた君
俺は直ぐに分かった
あの子が
" 難波あなた "か
角名:……渡し逃げかよ
- 男子とあまり関わりたくないんだろう
噂はよく聞いていた
" 難波さんに告白したら終わり "
" 難波さんは男子とはあまり関わらない "
でも俺は
そんな君に恋をしてしまった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。