皆:えいえいおー!!
- 今日は体育祭
あたし達1組は" 白組 "だ
美結:あなた!頑張ろうなぁ!
あなた:うん!
角名:あなた
あなた:角名くん…!
- 角名くんとは相変わらず普通に話している
でも____たまに来る胸の痛みの原因はわからない
治:あなたは" リレー "と何に出るん?
あなた:あたしは後は" お題競争 "だよ!
- " お題競争 "とは
引いた紙に書かれたお題をクリアしてゴールする競争だ
" リレー "はクラス対抗リレーで
あたしは角名くんにバトンを繋ぐ
治:リレーあなたがおるなら勝てるな
あなた:え!?アンカー頑張ってよ!?
治:当たり前や
- 『 絶対勝ったる 』と微笑む治くんは
小学生の頃からずっと優しかった
だから治くんの事は全然怖くなくて
クラス替えで一緒になって直ぐに話もした
侑:俺らも負けへんからなぁ
治:!ツム!
あなた:……!
- わざわざ白組の応援席まで出向いてきたのは侑くん
侑くんの2組は" 赤組 "らしい
あたしはあの日から__侑くんとは話していない
治:俺らやって絶対負けへん
侑:ほ〜?まぁ頑張りぃや
- 治くんと角名くんにそう笑えば戻る前に此方を向いた
何だろう…?
そう思った時にあたしの頭に手を乗せられた
侑:水分補給しっかりするんやで
- あたしの頭に手を乗せ軽く撫でた侑くんは
8年前と同じ____優しい顔をしていた
あなた:……!
侑:ほな
- 侑くんはそのまま行ってしまった
角名:平気?
あなた:あ,うん……!
- 気に掛けてくれた角名くんがあたしの頭を撫でる
角名:頑張ろうね
あなた:うん…!
- あたしの頭を撫でながら微笑む角名くんを見て
あたしはまた胸がキュウッとなった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!