角名 side
- " 好意恐怖症 "
初めて聞いた恐怖症だ
でも名前からして
今のあなたの症状に合っている
銀島:角名,何そんなに必死に調べとるん?
角名:別に調べてないよ
- 嘘だ
先輩達も帰宅をし今は部室に4人
治す方法が無いのかとか色々知りたくて
" 好意恐怖症 "について携帯で調べていた
治:なんや?" 好意恐怖症 "?
角名:おい治,見るな
- いつの間にか俺の携帯を覗いていた治
銀島:?何やそれ?好意恐怖症って?
角名:俺もよく分かってないから調べてるの
銀島:何や。角名がなった訳やないん?
角名:違うよ
- 俺は" 違う "とだけ言ってまた携帯の画面に目を向けた
治:……それって……
あなたの症状か………?
- その言葉に驚いて俺は顔を上げた
聞いた治本人は……何故か悲しそうな顔をしている
角名:………そうだよ
- 俺は一応ここに居るメンバーは信頼してるから
あなたの症状について全部話をした
銀島:あなたちゃんってそうやったの…?
角名:そ。単に告白を全部断ってたんじゃなくて,理由は全部" 怖かったから "
- 話を聞いて驚く反面納得をする銀島
きっと話せばわかる奴なんて沢山いる
でもきっと言えないだろうな
角名:……あのさ
この症状,小学生の頃かららしいんだけど何か知らない?
- 小学生の頃からあると彼女は言っていた
なら小学校同じの二人になら
何かわかるんじゃないの?
俺はそうなってしまった" 原因 "を
どうしても知りたかった
治:………
- やっぱり何か知っている
知らないなら知らないって直ぐに言うはずだ
なのに治は苦い顔をしたまま黙っている
角名:何か知ってるなら教え……
- 『 何か知ってるなら教えて 』
そう言おうとした時に奴が言葉を遮った
侑:あなたがそうなったのは
俺のせいや
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!