角名:何処行こっか
あなた:お腹空いた!
角名:じゃあ何か食べよっか
あなた:うん!
- 制服に着替えてあたしは角名くんと文化祭を回る
周りはやっぱりヒソヒソ噂をしていた
そうだよね……一緒にいたらやっぱ勘違いもされるよね
角名:……?あなた?
あなた:…!は,はい!
角名:どうかしたの?
- あたしの返事に笑いながら彼はそう聞いてきた
少しの異変にも気付いてくれる彼は本当に凄い
あなた:あ,の………
角名:ん?
あなた:その………
- あたしは中々言い出せなかった
尾白:お,角名やん!
角名:!どうも
赤木:え!え!彼女!?
- どうやらバレー部の先輩のようだ
会うなり" 彼女か "と聞いてくる先輩達
あたしが気にしてるとこを突いてきた
角名:あんまり大きな声出さないで下さい。あなたが驚いてます
あなた:え………
尾白:あーすまんかったなぁ!
赤木:あなたって……侑と治の幼馴染?
- 角名くんは否定も肯定もしなかった
全否定されるよりはいいけど……
____あたし何で肯定して欲しいと思ってるの?
あなた:お,幼馴染というか……小学校の時少しだけ一緒で……
尾白:おーやっぱりこの子か!
赤木:難波あなたちゃんよな?
- 『 " 高嶺の花 "で有名やで 』と笑う先輩
高嶺の花……まだそんな肩書き残ってるんだ…
角名:あなたが可愛いからってナンパしないで下さい
あなた:えッ!?
尾白:別にナンパやないし!
赤木:ま,お邪魔みたいやし俺らはもう行こか
- 『 ほなあなたちゃんまた 』と手を振り去っていく先輩
角名:ごめんね驚かせて
あなた:う,ううん!
- 『 悪い人達ではないからさ 』と笑う彼
悪い人達では無いのは……何となく分かる
あなた:あの……角名くん
角名:ん?なぁに?
あなた:角名くんは……あたしとカップルじゃないかって噂されて……嫌じゃないの?
- 角名くんの顔が見れなかった
あたしは俯いてスカートをキュッと握ったまま
彼の返事を待った
角名:嫌じゃないよ
あなた:……え……?
- 『 寧ろあなたと噂されるならいい 』
彼は微笑みながらそう言った
………何で______?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!