あなた:これ食べたい!
角名:いいね
- 『 あなたの好きな物でいいよ 』と言われたので
あたしはクレープの屋台まで来た
角名:味何にする?
あなた:ん〜……悩む……
角名:何と何で悩んでるの?
あなた:いちごチョコかバナナチョコか……
- あたしは" 超 "が付くほど優柔不断だ
でも今日は一人じゃない
何なら隣にいるのは男子だ
迷っている暇はない……早く決めないと
角名:なら俺バナナにするからあなた苺にしな
あなた:え!?
- 『 そうしたら両方食べられるでしょ? 』と微笑む彼
あなた:い,いいの……?
角名:当たり前
あなた:……!ありがとう!
- 角名くんはクレープを2つ買ってくれた
また____奢ってもらってしまった
あなた:角名くんほんとにいいの…?
角名:いいんだって。あなた今日メイド頑張ってたしね?
あなた:……!ありがとう!
- 『 いただきます! 』とクレープを頬張る
あなた:……!美味しい……!屋台のクレープだと思えない……!
- あたしはお腹が空いていたのもあるとは思うが
あまりの美味しさに興奮してしまっていた
角名:ほんと幸せそうに食べるよね
あなた:えッ!?
- 角名くんに笑われる
恥ずかしい………
角名:あなたの食べてるとこ見るのほんと好き
あなた:え………?
- 微笑みながらそう言う角名くん
あたしはまた" 好き "に反応してしまった
角名:はい,俺のもどうぞ?
- 差し出されたクレープは彼の食べかけ
所謂………関節キスだ
でも彼がクレープを持っている為
あたしは顔を近づけてクレープを食べる
あなた:んんッ!!!
- 食べ方が下手くそ過ぎて口にクリームが付いてしまった
………最悪だ
角名:あなたってほんと,子どもっぽいとこあるよね
あなた:え………?
- 彼は指であたしの口に付いたクリームを拭ってくれる
そしてその指を____自分の舌で舐めた
あなた:ッ………!?!?
角名:プッ……顔真っ赤だよ?
- 『 照れたの? 』と意地悪そうに笑う彼
その笑顔……ほんとにずるい
角名:子どもっぽいあなたを知ってるのは俺だけがいい
あなた:え………?
- 彼は確かにそう言った
子どもっぽいところを自分だけが知っていたい…?
何で……?
何でそう思うの………?
角名くんの考えてる事がわからないよ____
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。