美結:あ,あなたおはよ!
あなた:おはよー!
美結:どうしたん?今日いつもより遅ない?
あなた:寝坊しちゃった( 笑 )
- あたしと美結は大体朝は教室で会う
あたしが結構余裕を持って来ていて
美結は結構ぎりぎりに来るからだ
この日は寝坊をしてしまって
朝練を終えた人達がぞろぞろ靴箱に向かっていた
美結:あなたが寝坊って珍しいなぁ!
あなた:目覚ましかけ忘れてたの
美結:あほか!
- 『 まぁ私は目覚ましかけても寝坊するけど! 』
と笑う美結
美結は本当に可愛い
元気で明るくていつも笑顔で男子とも仲が良い
あたしとは違って__すごく可愛い
美結:角名くんとは大丈夫そうなん?
あなた:え?
美結:ほら……色々あったやん?
あなた:あ,うん……あたしは大丈夫だよ
- 角名くんはあの後もいつも通りだった
あれ以上は何も聞いてこなくて
何も気にしていない様子だった
あなた:まぁ……気持ちが無いなら当然か
美結:ん?なんか言った?
あなた:!何でもない!
美結:そう?
- 『 あなたは角名くんのこと何とも思わんの? 』
と聞いてくる美結
あなた:?何ともって?
美結:好きやなぁ,とかって感情は無い?
- " 好き "っていう感情はない
あたしの恋はあの日以来時間が止まったままだから
それに___あたしは人を好きになってはいけないから
あなた:無いよ?
美結:えぇ〜?ほんまに?
あなた:うん!でも……
- 『 一緒にいて安心はする,かな…? 』
と言うと美結はにこにこし出した
美結:へぇ!珍しいやん!
- 治くん以外の男子とはあまり話さない
寧ろ治くんともすごい話している訳ではない
そんなあたしがそう言うから
美結は少し嬉しそうに笑っていた
美結:角名くんもあなたのこと気に入っとるよな!
あなた:そう?
美結:せやで!あの人もあんま女子と話さへんもん!
- そうだったんだ……
でもそんな角名くんがあたしと話せるのは
あたしに何の感情もないからであって__
あなた:あ,でも角名くん好きな人いるって言ってたよ?
美結:え!?それほんまに!?したら確実に____
- 美結が何かを言い掛けたその時
角名:あなたおはよ
- 朝練が終わって今から教室へ向かうであろう
バレー部員達が靴箱にぞろぞろ来ていた
あなた:角名くんおはよ!
角名:珍しいね。寝坊?
あなた:そう!寝坊!( 笑 )
治:あなたでも寝坊するんやなぁ
- 横から割って入ってきて『 はよ 』と言う治くん
そしてその後ろには____
あなた:ッ………!
侑:………
- 侑くんがいた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。