美結:あなたおはよー!
あなた:美結!!おはよ!!
美結:昨日角名とケーキ屋行ったんやろ〜?
あなた:え,う,うん………
- 朝真っ先にその話
ずっと気になってたみたい
美結:どうだったん?
あなた:楽しかったよ?
美結:それだけ!?
- 嘘はついてない。楽しかった。
それ以上にどんな言葉を求めてるの?
女子:てか最近あなた,角名と仲ええよなぁ!
- 『 付き合ってるん? 』って聞いてくる女子達
女子:あなたにもとうとう彼氏かぁ!
女子:可愛ええから勿体無い思ってたんよ!
- 口々に話し始める女子達
美結:ちょ,勝手に……!
あなた:違うよ
- 勝手に動く唇
女子:え?
あなた:あたしと角名くんはそんなんじゃないよ
女子:そうなん?付き合ってるんかと思ったわ!
女子:でも角名は多分あなたの事好きよな?
- そんな勝手なこと言わないで
そんな噂広まって困るのは角名くんだよ
勿論,あたしも困る
あなた:違うよ
女子:え?
あなた:角名くんは……いい人ぶってるだけ
女子:え…?
- 溢れる思いが言葉に出てきてしまう
あなた:多分,からかって楽しんでるだけだと思う
- こんなこと思いたくもない
本当はあたしだってそんな事ないって思いたい
でもそう考えてしまう
この言葉を発した時に角名くんが教室に入って来たなんて
気付かなかった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!