- 『 俺はからかって楽しんでる訳じゃないよ 』
確かに角名くんはそう言った
今までに見たことの無いような真剣な顔で
美結:あなたごめん!購買行ってくるわ!
あなた:わかった!そしたらあたしこのまま自販行くね!
- 昼休みになって美結は購買へ行ってしまった
丁度廊下を歩いていたのもあり
あたしは直ぐ近くの自販へ行くことにした
あなた:……あった!
- いちごミルクを購入しようとお金を出したその時
男子:あれ〜?あなたちゃんやん
あなた:へ………?
- 振り返るとそこに居たのは
前に告白してきた3年の先輩
男子:今日は一人なん〜?
あなた:あ,え,えっと………
- 怖くて目も合わせられない
でも先輩はそんなあたしが気に食わなかったらしい
男子:おい,話しとるんやけど?ちゃんと目ぇ見ぃや
あなた:あ,の,えっと………
男子:お話したいねん,付き合ってや
- 先輩があたしの腕を掴む
あなた:ッ嫌……!!
- あたしは思わず手を振り払ってしまう
男子:ッてぇな!!
男子:流石高嶺の花。調子乗っとるなぁ
あなた:ッ………ご,ごめん……なさ……
男子:謝って済むと思っとるん?
- 『 来いや 』と言って再び腕を掴む
しかも振り払えないくらい強い力で
あなた:ッ………
- 怖い
痛い
誰か
誰か助けて
男子:ッてぇな何やねん!!!!
あなた:……?
- 急に怒鳴り出す先輩
同時に腕を掴む痛みが離れた
角名:こんなことして恥ずかしくないんですか?
- ______また
彼に助けられた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。