気付くとここはベッドの上。横を見ると、嘉木くんがいた。
嘉木くん…
私…嘉木くんに助けてもらったんだね…
私は嘉木くんに精一杯の笑顔を向けた。
(ギュッ)
気付くと、私は嘉木くんの腕の中。
嘉木くん…
そう言って、嘉木くんは私をもっと強く抱きしめた。
少しして、
そう答えるのを確認した嘉木くんは、私の手を取り、保健室から出るのであった…
ーーーーーーーーーー教室ーーーーーーーーーー
掛け声と同時に文化祭が始まる。
私は初めの30分間、嘉木くんは初めの20分間、まず回れる。
思いきって嘉木くんを誘う。
周りには誰もいないので、丁度良い。
やった…
そう言うと嘉木くんは、バッグを漁る。
バッグから取り出したのは、とっても可愛い衣装…メイド服かな?でもこれどうして…?
私が!?
そう言われて早速着替える。
サイズはピッタリだ。
嘉木くんは黙っている。
髪も一応三つ編みにしてみたけど…
やっぱり似合わない…かな?
…嬉しい。
胸が大きく弾む。
そう言うと嘉木くんは、この前のあの冠を頭に乗せてくれた。
ありがと
神様
嘉木くん…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。