納得いかないような顔
そんな顔、しないでよ…
悲しいって、どういうことなの
さっきのあの顔はどこに行ったのか、
なんかちょっと柔らかい表情になった
やっぱり、切り替え早いな
ボーッとしているうちに
立ち上がっていた翔太
小さな声で言ったつもりだけど
聞こえてた
大きな背中
懐かしい背中
私の分まで払おうとする翔太
急いだけど、間に合わなかった
急いでバックから財布を出し、お金を渡した
真剣な顔で私を見てくる
まっすぐな瞳
吸い込まれそう
翔太に負けてしまった
そんな瞳に勝てるわけ、ないよ
先に歩き始める翔太
優しいところ変わんないなぁ、なんて思ってしまった
ふっと笑う翔太
私にも笑顔が移って、
外に出ると、太陽も笑ってた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。