第5話

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2022/03/28 02:00











真一郎くんの誕生日当日
私は、真一郎くんが好きだったコーラを買ってマイキーを待っていた
「…あの日もこれくらいの暑さだったね」
2003年の夏、真一郎くんが亡くなった
頭を鈍器で殴打され出血死
「あなたの下の名前」
「あ、マイキー」
マイキーはとてもラフな格好だった
バイクではなく、徒歩で家まで来た
「歩いてきたの?」
「暑くなかった?」
「全然平気」
「じゃ、行こうぜ」
「うん」
マイキーと私の家は近いとも言えないし、遠いとも言えない
何度か家に行ったことはあるから道はだいたい知ってる
「おじいちゃんは元気にしてる?」
「うん元気」
「エマちゃんは?」
「エマも元気」
「あいつはケンチンのことばっかりだからな」
そう、エマちゃんは龍宮寺堅ことケンチンが大好き
恋占いまでするほど
「みんな元気そうだね」
「そっちはどうなんだ?」
「うち?」
「うん」
「みんな元気だよ」
「マイキーは友達と仲良くやってる?」
一瞬顔が曇った
友達と上手くやってるかな
「…やってるよ」
「そっか、良かった」

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