遼大side
朝、つづきの電話のでかい声で起きた
いやいや。あんな女俺には関係ない
関係ない、関係ない。
もう忘れた
あんな女の子となんて
変えようと写真を選んでる
でも、遡っても遡ってもあなた...
あの女の写真しかない。
もともと写真があまり好きではない俺は
あの女と付き合う前は写真の枚数が20枚程度だったのに今の俺の枚数は500枚近くある
全部あの女の写真だ。
待ち受け変えるのは後にして
今は写真を消す。
んだけど指が動かず削除ボタンが押せない
クソ、
後悔なんかしてない。しないって決めたんだ
自分の決めたことは曲げない。
別れるって決めたのは俺だ
あんな浮気女こっちから願い下げた
頭ではいろいろ文句言えるのに、
手が動かない...
くそ。クソ。
俺の初恋はたったの2ヶ月で終わった。
右端にいる目立たない、なんの取り柄もない俺が
そもそも恋した女の子が間違いだったんだ...
あんなハイスペックな女の子、
俺にはダメだったんだ。
当分女関係はもういいや だいぶ懲りたし疲れた
でもどこか楽しがってる自分もいた
初恋があんな素敵な女の子で毎日ハラハラドキドキ生活させてくれてありがとう
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。