第158話

狂犬
2,269
2021/07/07 07:18

最初は烏野がリードしていた。


しかし青城はゆっくりと日向くんを攻略していき、打てるコースを一本に絞り、チャンスを自分らに与えている。


怖すぎるだろ、青城。




でも烏野の対応力は上がった。


菅原先輩曰く、青城の速攻のブロックはすこし溜めてから、と言っていたらしい。


日向くんはそれを使い、今速攻をブロックしたのだ。



青城も進化しているが、進化したのは彼らだけじゃない。


こっちだって、負けてないから。




〜試合割愛〜






ピーッ!



青城、メンバーチェンジ?



カードを掲げているのは、先程話題になった金髪の男の子。


なんか……威厳のある雰囲気を醸し出している。


威厳?んー、危険な感じ?まぁ、ちょっと怖かったりする。




つぎは、岩泉さんのサーブで始まるようだ。


その力強いサーブは澤村先輩がなんとかカバーし、影山くんのトスで田中先輩がそれを打つ。



「チャンスボール!!」



及川さんがボールに向かって両手を上げる。今走り出した人を見れば……金田一くんに上げるか。



金田一くんは大きく飛び跳ねる___________




あなた「………え?」




今、誰が打った?




速くて見えなかった。


そして理解した。


そうか、今金田一くんを跳ね除けてあのボールを打ったのが。




『狂犬ちゃんに気をつけて』






狂犬、か。









そのボールはアウトだったようで、1セット目は烏野が取ったのだが。



あはは、及川さん固まってる。


及川さん自身も本当に金田一くんに上げるつもりだったらしく、狂犬ちゃんをみてガクガク震えている。



冴子「こっえー。でもよかったね、アウトでさぁ」


あなた「そう、ですね……第二セットからは油断できないかもですけど」










第二セット。



旭さんのサーブは強烈だったが、生憎アウト。



旭「クッソォ、すまん!」


菅原「惜しいー次々ー!!」


縁下「ドンマイです!」


澤村「顔こえー!!」


旭「なんだとー!!」



あなた「ブーっwww」


滝ノ上「あ、ツボった」


谷地「あなたちゃんツボったらしばらく止まりませんよ」








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