最初は烏野がリードしていた。
しかし青城はゆっくりと日向くんを攻略していき、打てるコースを一本に絞り、チャンスを自分らに与えている。
怖すぎるだろ、青城。
でも烏野の対応力は上がった。
菅原先輩曰く、青城の速攻のブロックはすこし溜めてから、と言っていたらしい。
日向くんはそれを使い、今速攻をブロックしたのだ。
青城も進化しているが、進化したのは彼らだけじゃない。
こっちだって、負けてないから。
〜試合割愛〜
ピーッ!
青城、メンバーチェンジ?
カードを掲げているのは、先程話題になった金髪の男の子。
なんか……威厳のある雰囲気を醸し出している。
威厳?んー、危険な感じ?まぁ、ちょっと怖かったりする。
つぎは、岩泉さんのサーブで始まるようだ。
その力強いサーブは澤村先輩がなんとかカバーし、影山くんのトスで田中先輩がそれを打つ。
「チャンスボール!!」
及川さんがボールに向かって両手を上げる。今走り出した人を見れば……金田一くんに上げるか。
金田一くんは大きく飛び跳ねる___________
あなた「………え?」
今、誰が打った?
速くて見えなかった。
そして理解した。
そうか、今金田一くんを跳ね除けてあのボールを打ったのが。
『狂犬ちゃんに気をつけて』
狂犬、か。
そのボールはアウトだったようで、1セット目は烏野が取ったのだが。
あはは、及川さん固まってる。
及川さん自身も本当に金田一くんに上げるつもりだったらしく、狂犬ちゃんをみてガクガク震えている。
冴子「こっえー。でもよかったね、アウトでさぁ」
あなた「そう、ですね……第二セットからは油断できないかもですけど」
第二セット。
旭さんのサーブは強烈だったが、生憎アウト。
旭「クッソォ、すまん!」
菅原「惜しいー次々ー!!」
縁下「ドンマイです!」
澤村「顔こえー!!」
旭「なんだとー!!」
あなた「ブーっwww」
滝ノ上「あ、ツボった」
谷地「あなたちゃんツボったらしばらく止まりませんよ」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。