仁花ちゃんが来てから日常が少し変わった。
まずうちの日課。
一つ目、仁花ちゃんに「おはよう」を言いに行く。
二つ目、仁花ちゃんとおしゃべりする。
三つ目、仁花ちゃんとお弁当を食べる。
四つ目、
月島「それ以外何かないの?」
あなた「ちょっと、月島くん!?今仁花ちゃんと話してたんですけど!」
谷地「あわわっ、怒らないで!!」
あなた「あっ、ごめん仁花ちゃん!(ケロッ」
月島「一瞬で態度変えるし…」
菅原「あなたはホントにやっちゃん好きだよね。嫉妬しちゃうな〜」
あなた「嫉妬?」
菅原「気にしないで」
何か含みのある笑みを浮かべられ、うちはこてんと首を傾げる。
あなた「んー…何もないなら良いです!仁花ちゃん、バレーのルール、一緒に覚えよう!」
谷地「は、はい!」
菅原「なんだかんだで谷地さんの方もあなたのこと好きみたいだし、それは良かったけど…」
ノヤ「…俺、やっちゃんさんは嫌いじゃねーけど、あなたが取られた気がしてヤダ…」
菅原「え、まさか西谷も?」
ノヤ「?」
菅原「あー……分かんないなら良いよ(ライバルなら、少ない方がいいよね)」
放課後。
日向「谷地さああああん!!」
プリントを持ち、ドアに向かって走っていく日向くん。
その先には、うちの愛する(?)仁花ちゃんがいた。
日向「午後の英語の小テスト、さっき教えてもらったとこ出て、3分の一も点取れた!」
谷地「(パァァァァッ」
「「わっしょーい!!」」
谷地「日向くんすっごい!!」
あなた「あぁ、可愛い…仁花ちゃん天使すぎる…」
影山「…谷地さん、天使だったのか?」
あなた「天使並のかわいさって事ですよ」
清水「じゃあ、今日は見学だね。緊張しなくて良いからね」
谷地「しゃちっ!」
清水「(しゃち…?)あ、でも流れ玉には気をつけてね」
谷地「はいっ(流れ玉…?)」
清水「あなたちゃん、色々教えてあげてね」
あなた「はいっ…って、仁花ちゃん何してるの?」
周りをキョロキョロと見ながら、少し慌てている様子。
谷地「なっ、なんでもないであります!!」
あります…?
あなた「じゃあ、とりあえず皆の試合見てみよっか」
パッと仁花ちゃんの方を見た時には、もう遅かった。
ブロックに弾き飛ばされた旭さんのボールが、すごい速さで彼女に迫っていた。
そして、目の前では日向くんが翔んでいて………
そのボールを、すんでのところでカバーした。
あなた「ほっ…」
菅原「日向ナイッサー!」
清水「大丈夫?」
谷地「は、はい。こんなに近くで見るの初めてでして…すごい迫力です」
清水「うちは攻撃力なら県内トップクラスだと思うよ」
田中「はううううっ、潔子さんが喋ってる、笑ってる…!」
ノヤ「あれがガールズトークってやつなのか…」
何かときめいてる2人がいるがまぁ良いだろう、通常運転だ。
ミーティングで武田先生から報告があった。
それは、扇西高校と練習試合を組めたとのことだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。