第23話

手を出すなっ!
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2021/01/14 09:33

うちと潔子さんは、近くのスーパーまで来ていた。


ほら、皆潔子さんのこと見てる。


お前らには渡さないからなっ!!



清水「何が必要なの?」


あなた「えっと、にんじんとキャベツと、もやし…ですかね。あと豚肉も」


清水「おっけ。私野菜コーナー行ってくるね」


あなた「はいっ、お願いします!」








豚肉を見つけたので、野菜コーナーへ向かった。



??「ね、いいじゃん。近くにいいカフェあるからさ」


??「俺たちと一緒に行こ?」


…あ、潔子さん、やっぱりナンパされてた。


どうしよう、助けに行かなきゃ…!




知らない人怖い、助けたい、知らない人怖い、助けたい…















たっ、助けるっ!!




あなた「ちょっと待ったああああっ!」


ズザーっと男の人たちと潔子さんの間に入り込む。


あなた「きっ、潔子さんに、手を出さないでくださいっ!!」


ばっと両手を広げて、相手を睨みつけた。


怖くて、声が震えてしまう。


清水「あなた、ちゃん……」


男「へぇ、君も結構可愛いじゃん」


男2「一緒に来る?」


あなた「行きません!あなたたちには着いていきませんし、潔子さんは絶対に渡しませんっ」


男「……生意気」


男の手がこちらに伸びてくる。


いくじなし。


何でここで、足が動かないの_________







清水「あなたちゃんっ」


潔子さんにぐいっと手を引っ張られて、そのまま地面に崩れ落ちた。


清水「この子には触らないでください」


潔子さんの顔は見えない。


でも、すごく怒ってるんだろうなって思った。


男達が、かすかに空気を変えていたから。


男2「…チッ、行こうぜ」


男「おもんな」


男達は悪態をつきながらも、どこかへ行ってくれた。


あなた「…ご、ごめんなさい…」


清水「何で謝るの?助けてくれてありがとう」


あなた「でも、結局、守られちゃった……」


潔子さんはうちの目の前でしゃがみ込むと、よしよしと頭を撫でてくれた。


清水「ううん、私だけじゃ動けなかった。あなたちゃんがいたから、動けたんだよ」


あなた「……っ、」


潔子さんの優しすぎる笑顔に、胸が熱くなった。














清水「ただいま戻りました」


武田「おかえり!ごめんね、2人とも」


あなた「いえ、うちは本当に何もしてなくて…潔子さん、ありがとうございます」


清水「いいえ。こちらこそ、あなたちゃんの勇姿が見れて嬉しかった」


武田「……?」


武田先生は、きょとんと首を傾げていた。


清水「よしっ、あなたちゃん、ご飯作りに行こ!」


あなた「はっ、はい」


手を引っ張られながら、うちは廊下を走った。




















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