あなた「今日は至れり尽くせりだったので!!先輩がベッドで寝てください!!」
菅原「ソファーとかで寝たら身体痛くなるでしょ!あなたがベッド!!」
ただいま、先輩とベッドの譲り合いをしております。
ベッドは一つしかなくて、しかもタイミング悪く他の布団は全てクリーニングに出しているそう。
どちらかがベッド、どちらかがソファーで寝るしか無いのだ。
あなた「あ、じゃあ一緒に寝ましょ!世界平和!」
菅原「馬鹿なの?」
え、今月島くんの気配感じた()。
菅原「あなたは女の子でしょ!はい、さっさと寝るべし!」
あなた「うわぁっ」
腕を掴まれ、ベッドに転がされる。
うちを転ばした先輩は、勝ち誇ったような顔でドヤっている。
あなた「…ていっ」
うちも彼の腕を引っ張り、ベッドに転がした。
菅原「おいあなた!」
あなた「仕返しです」
菅原「…くーっ」
あなた「え」
身体に腕を回され、ぎゅーっと抱きしめられる。
そして、頬をすりすりされた。
思わず顔が熱くなって、彼の胸に顔を埋める。
あったかい………、
菅原「…あれ?寝ちゃってる?」
あなた「……」
菅原「…もう11時か。良い子は寝る時間だもんね〜」
曖昧な意識の中で、微かに優しい声が聞こえた。
菅原「大好きだよ、あなた…」
〜朝〜
んー…もう朝かあああああっ!?
目の前に!目の前に整った顔が!!
…って菅原先輩か。
びっくりした。
うちがもぞもぞと動いた事で起こしてしまったか、菅原先輩の目がパチリと開く。
そのまま、ふわふわとした表情で微笑んで…。
菅原「………おはよ」
あなた「!?///」
うちは、本当におかしくなってしまったのだろうか。
最近、菅原先輩にドキドキさせられることが多くなった気がする。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。