あなた「いらっしゃいま……せん」
澤村「いらっしゃいませんって何だよ」
旭「目がチカチカする……」
菅原「…………」
なぜ早速三年組が来るのだろうか。来るなら潔子さんを連れてきてくださいよ。
どうやら彼らは,男子バレー部のメンバーがいるクラスを回っているらしい。だからって最初にここ来るか?
ってか、菅原先輩が黙ったままでいる。一向にうちと目も合わせようとしないのだ。
あなた「こっちの席どうぞ!……グフッ」
澤村「何笑ってんだ」
あなた「なんか……メイドカフェ似合わない…笑」
旭「来たことないからね笑」
あなた「菅原先輩は普通に行ってそうですね!」
菅原「行ってなっ……!」
あなた「やっと目が合った」
ふふ、と笑いかけると,菅原先輩はだらんと澤村に寄りかかった。
菅原「ズルすぎる〜っ!!」
あー……そういえば接客の仕方,学んだんだっけ。
あれ試してみようかな。知ってる人たちだし,多少失敗してもいいか(投げやり)。
先輩の隣に座り,ニヤニヤと笑いを堪えきれずからかい続ける。
あなた「どうしたんですかぁ?センパーイ」
菅原「ねぇほんとにっ,今日なんかあなた違う!!」
ばさっ。
上から何かを被せられ,慌ててそれを振り払う。
それは,男子バレー部のジャージだった。
菅原「それ着て他の人の接客行ってください……」
あなた「えぇ〜?ヤダー!」
旭「完全に楽しんでるな」
澤村「面白いから見ておこう(おい)」
菅原「______________ねぇ」
ビクッ。
唐突に低い声を出されて,肩が跳ね上がった。
彼の人差し指がうちの顎にそっと触れ,くいっと持ち上げられた。
菅原「__________次は俺がいじめてあげようか」
あなた「ひぇっ………(ブンブンブン」
菅原「……なんてねーっ!いー子いー子」
あなた「失礼しましたあああっ」
急いでその場を走り去った。
月島「………どうしたの,そんな真っ赤で」←厨房で働くツッキー
あなた「………何もない」
月島「…そ」
月島くんがあの一部始終を見ていたなんて,うちはまだ知らなかった。
菅原side
俺が仕返しをすると,あなたは顔を真っ赤にして、すぐに戻っていった。
菅原「き……緊張したぁ〜!!」
旭「いくら俺の図体が丁度いいからって寄りかかるなよぉ」
澤村「あはは……」
好きな子が俺の好きな服着てるなんてずるい。
あんなの反則だと思う。レッドカードです審判さん。
俺の知らないうちに,『あなたを手に入れたい欲』は膨らんでいく。
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だいwwww大地さんがwwwwwメイドカフェwwwwwm
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!