※試合だいぶすっ飛ばしてます
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試合は終盤に差し掛かる。
現在、青城が20ポイントで1点リード。先に20点台に乗られてしまった。
澤村「慌てなくていい。まだ1点だ!」
…………あ、山口くんだ!
ピンチサーバーとしてコートに入るようだ。
彼は10番の札を掲げている。日向くんはそれを受け取り、拳を交わした。
田中「頼むぜ山口!」
旭「落ち着いてな!」
澤村「思い切り行けよ!」
山口「ハイ!」
今日の山口くんは調子が良かった。
何度も点数を決めて、本当にかっこよかった。
そのため、周りの期待値も高いだろう。
でもやっぱりまだ心配。って、うちお母さんみたいだな。
胸の前でギュッと両手を握って祈る。
どうか、ここで成功して___________。
会場に緊張が走ったとき、山口くんはジャンプフローターサーブを決めた。
狂犬ちゃんを狙っているようだ。
狂犬ちゃんはそれにオーバーで応えようとしたが、指先を掠めてボールはコート外へ。
しかし、ギリギリのところで岩泉さんがカバーした。
あなた「はぁ!?」
谷地&冴子「ひぇええええ!?」
滝ノ上「繋ぎやがった!?」
ボールはそのまま返ってくる。影山くんがトスの体制に入った。
皆が一斉に走りだす。シンクロ攻撃だ。
ボールは旭さんを選んだ。が、しかし、ボールはまた岩泉さんがカバー、それから及川さんからの花巻さんのフェイント。
影山くんはギリギリ取ることができず、「くそッ」と嘆いている。(それをみている及川さんはすごく満足げでした)
日向「山口ドンマイ」
山口くんは日向くんと交代した。
ここから見てもわかる、ギリっと唇を噛んでいるのが。
すごく、悔しいだろうな……。
烏養「山口!__________良いサーブだったぞ」
山口「ッ………」
彼は、監督に一礼をして、縁下さん達のいる方へ戻って行く。
死なないなら良いじゃんかってうちは言ったけど、悔しいもんは悔しいよね……。
次は及川さんの化け物殺人サーブにより、一点失点してしまった。
一ついいでしょうか。
現在、恐ろしい状況に至っております。
青城がマッチポイントなのです。
点をとにかく 取らなければ、烏野は負けてしまうのです。
しかも、烏野の得点は22。もはや窮地に立たされている。
冴子「……あなた。手が震えてんぞー」
あなた「う、」
冴子「マネージャーなんだろ?アイツらも馬鹿だけどさ。ちょっとはアイツらを信じてやんな。大丈夫だから」
ドン、と背中を押された感覚がした。
あなた「ハイ!!」
タイム後の試合は、及川さんのサーブから始まった。
彼の殺人サーブは勢いよくこっちにぶっ飛んでくる。
しかし、……なんと、澤村さんがカバーしたのだ。
全員「「おおおっ!!」
旭さんのバックアタックで点を決めた。
「「っしゃあああ!!」」
それからも、日向くんの割り込みブロックや、インした菅原先輩のカバー、影山くんのフェイントにより、まさかの烏野1点リード。
あと一点取ったら、青城に勝つ。
その事実に頭が追いつけないけど、まだ喜ぶには早い。
ここからが、勝負なのだ。
ピーッ!
冴子「負けんなーっ!!」
あなた「頑張れー!!」
うちらの決勝進出がかかった一戦がスタートした。
それは菅原先輩のサーブでスタートした。
ボールは岩泉さんが取るが、体制を崩した。及川さんがトスをあげ、狂犬ちゃんがアタックするが田中先輩が顔にあたる直前でカバー。
そこで、菅原先輩と影山くんがセッターの位置を入れ替わった。影山くんもシンクロ攻撃に入るつもりだ。
旭さんがバックアタックを決めるが、しかし花巻さんがカバーする。アレを何度も取るなんて、花巻さんの腕はどうなっているんだ。
ボールはそのままコート外へ。
及川さんがボールを追いかけながら、誰かを指さす___________岩泉さんだ。
及川さんは無理な体勢から遠くへトスを打つ。
あなた「あ、あんなのアリ!?」
谷地「体幹お化けぇ!」
岩泉さんはそのボールのもとへ走り、大きく飛び上がる。
及川さんは一度体勢を崩して転んだが、反動を生かしてまた走りだす。
ドンピシャな岩泉さんのアタックは___________澤村先輩が取った。
そのボールはコート外へ行くが、田中先輩がカバーする。
旭さんが、ネットからかなり遠いところから打った。
及川さんがそれを拾う。しかし。
ボールがネットに当たった。狂犬ちゃんがカバーに入る。
金田一くんのアタックが、菅原先輩のこめかみに当たった。
日向「寄越せえええええええ!!!」
日向くんが走り出した。
影山くんがトスをあげる。
日向くんが飛び上がる。しかし、目の前には3枚ブロック。
行け。行け______________!!!!!
日向くんと影山くんの速攻は、ブロックの間をすり抜けてゆく。
それは及川さんの手に当たり_____________落ちた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。