第197話

ちゅむちゅむ
2,046
2021/08/22 22:00

侑side




最初はほんまに嫌やった。



どこから来たかも知らん奴…しかも女、を、急にマネージャーにするという北さん。


相手が北さんでも,流石に抵抗してしまった。


でもなんか知らんけど,それを角名が止めて。






『昨日通話してみた。あの子は大丈夫』と言った。





ほんまに大丈夫なんやろか………とか考えて。


そしてこの前,忘れ物した時偶然にも兎和に会った。


角名の後ろに隠れて,様子を伺うように。


小さい小動物やん、って思ったのと,ほんまにマネージャーなんかって思ったのと。






……正直,こいつに不安も感じとった。










………そんで、さっきのなんやねん!!!!






ちょっとシリアスな雰囲気出しよったけどもうええわ!!



自分が弱いのわかっとって普通突っ込んでくるか!?女が!!



あの喧し奴らもびっくりしとったけど、俺も充分ビックリしたわ。







あなた『めっちゃカッコよかった、です』






あなた『ほんと、ありがとう!!』







なんやねん,あの潤んだ目。


なんやねん、あのほっそい肩。





侑「あ''ーっ、意味分からん…!!」



治「うっさいわ。今試合見てんねんから黙れや」



侑「『真のおにぎり対決』ってなんやねん!!どこが試合やねん!!」



治「立派な試合や!!」






侑「……なぁ」



治「…なんや、急に」




侑「……兎和、どう思う?」



治「あなた?」







サムはサラッと呼び捨てした。



それにイラッときて、俺も思わずよびすてにする。





侑「あなた……可愛すぎてやばい」





潤んだ目が純粋すぎた。


バレーを見る目が一生懸命すぎた。




………なんやねん、この気持ちは。








侑「おれ………あなたが好きなんかな」



治「キッッッッッッショ」















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