第202話

侑くんはやり手?
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2021/08/26 22:00

次の日の部活にて





あなた「お疲れ様です」


北「お疲れさん。今日からよろしくな」


あなた「はい!精一杯頑張ります」




北さんのほんわかするような笑顔を向けられ,うちの元気ゲージはぐんっと上がった。


うちは早速制服を脱いで,ジャージに着替える。


よし……今日から,本格的に稲荷崎のマネージャー。


皆さんのお役に立てるよう,頑張らなきゃ。



あなた「まずはスポドリを……」



大量のボトルを持って体育館の外にある手洗い場に向かい,早速作り始める。


うぅっ、11月近くともなるとやっぱり寒いなぁ……あ''っ、粉が飛んでいった。


蓋閉めといてよ………数分前の自分。



侑くんのジャージが濡れないように腕をまくり、お仕事続行。




烏野の皆………今何してるのかなぁ。って、部活してるか。


日向くん達の速攻とか,月島くんの毒舌とかがちょっと恋しい。


潔子さん、仁花ちゃん、元気ですか。こっちは野郎共しかいません。会いたいです。


自分から望んでこっちにきたものの,そう考えると少し寂しくも感じる。



………スポドリ作るの、プロったな。前より断然速いじゃん。






??「………なぁ、」



あなた「だぁっ………侑くん…」


侑「だぁって何やねん」


あなた「部活は?」


侑「今休憩」


あなた「えっ、早く持っていかなきゃ…っ」


数本のスポドリを抱え,体育館に慌てて走り出す。


………そこに、段差があるとも知らず。




侑「ちょっ、危なっ________」



あなた「わあああっ」




………あれ?転んでない…?


スポドリが地面に落ちる音も聞こえなかった。



背中側に温かみを感じて,そっと横を見てみる。


至近距離に、侑くんのお顔が。



侑「ほんま目ぇ離せん奴_________っ」


あなた「ご、ごめんなさ」


侑「………ははっ」



侑くんは軽く笑って,体勢を戻した。


うちもなんとか上半身を起き上がらせると、ふぅ、と一息吐いた。


スポドリが落ちる音がしなかったのは,うちの腕の中から抜けた一本を侑くんが受け止めてくれたからだ。



あなた「あの、ありがとうございます」


侑「顔真っ赤やで」


あなた「あっ、侑くんだって」


侑「えっ」



同時に顔を隠した2人。それで、また余計笑った。



侑「なぁ、さっきの近さやったら」


あなた「?はい」






侑「すぐキスできるな」






あなた「は_____________」








き……き……!?







侑くんは、「もっと赤くなった」と笑い転げる。







烏野の皆さん。




こっちもちょっと、難アリです。

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