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…ということがあった。
木葉さんは渋々了承してくれて、渋々来てくれたのだ。
木葉「この子?運べなくはないけど…初対面の子を運ぶってどうなの?この子傷つかない?初対面の人に担がれるんだよ?嫌じゃない?」
赤葦「うるさ……じゃなくて、お願いします」
木葉「うるさいって言ったよね。うるさいって言おうとしたよこの子」
はぁ、とため息をつきながらも、俺の膝の上で眠る兎和さんを抱き上げた。
少し胸がチクリと痛んだのは、多分、気のせい。
赤葦「木葉さん、お願いします。俺は先に寝てるので」
木葉「ジュース奢ってね」
赤葦「えー……わかりました」
渋々了承し、俺は部屋に戻った。
大丈夫かな。
兎和さんが木葉さんを好きになったらどうしよう。
木葉さん、何もしてないと良いけど。
そんな心配で落ち着かない中、気づけば眠りに落ちていた。
木葉side
木葉「この子…どこまで運べば良いんだ?」
いきなりメールが来て、いきなり運べと言われて。
頼ってくれたものを断るわけにもいかず、今、こんな状況である。
俺が横抱きしている彼女の顔は、噂通り綺麗だった。
うわぁ、肌白い。
……何て思って顔を覗いていたら、パチリと目が開いて。
あなた「……?だれ?」
木葉「あっ…ごめんね。急に寝ちゃったみたいだから、運んでるんだけど、えっと、俺、梟谷の木葉秋紀です。初対面の人に抱き抱えられるって嫌だよね、下ろすからっ、歩けるかな?」
テンパりすぎて、自分でも何言ってるかわからない。
あなた「…あかーしさんは?」
喋り方がやけに子供っぽい。
寝ぼけているのだろうか。
木葉「赤葦はもう寝ちゃったよ。ほら、歩いて」
よいしょ、と地面に下ろすと、彼女はその場にぺたりと座り込んだ。
そしてこちらに手を伸ばして……
あなた「…だっこ」
えぇぇぇ!?何この子!!めちゃくちゃ可愛いんだけど!!
父性本能をくすぐられ、もう一度持ち上げ直して歩き出す。
ってか、明らかに寝ぼけてるな…。
あ、そろそろ女子マネの部屋につくか……と思った時。
丁度、部屋から白福が出てきて。
白福「…木葉。あんた、何してんの」
木葉「あ、これは_________」
白福「女子を夜に連れ出す!?普通!!許さんぞ!!」
と、飛びかかってきた!?!?
……まぁ、事情を話したら許してもらえたんだけど。
俺の代わりに、赤葦が犠牲になっちゃうね☆
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読んでくださりありがとうございました!
何故今回木葉を選んだのかというと……最近、木葉にハマりかけてるからです笑
あなたちゃんは、夜に寝ているところを起こすと子供っぽくなってしまうようです…笑笑
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。