研磨「あのね、俺は_____________ううん。やっぱ何でもない」
あなた「……えぇっ!?気になりますよ!」
研磨「言わない。今までの関係が崩れちゃう」
関係が、崩れる…?そんなに重大なことを、言わなくていいの?
研磨「ねぇ、あなた。敬語外して」
あなた「は、うん!でも何で?」
研磨「………もっと仲良くなりたいから」
それは本当に小さな声だったけど、うちの耳にははっきりと届いていて。
研磨くんが可愛すぎて、心臓がきゅうってなった。
研磨「……敬語で話したら、罰する」
あなた「ええ!?罰、だと!?」
何されるの!?罰金!?拷問!?まさかの処刑いぃぃ!?
研磨「…そういうのじゃないから」
あなた「じゃあ、あの、せめて内容を……」
口角が上がるのを抑えている研磨くんが可愛い。
こんな可愛いのに、あんなトスあげちゃうんだもんなぁ…すごい。
研磨「…戻る」
あなた「えぇ!?内容教えてもらっとらんよ!」
くおおっ、やっぱり敬語じゃないと出身地の方言出ちゃうんだよなぁ…。
と、悶えていると。
研磨「……いつか、ね」
その時振り返った研磨くんの大人びた顔が、すごく、かっこよくて______________。
黒尾「あ、おっかえりー。何話してたのー?」
研磨「言わない邪魔どいて」
黒尾「黒尾さん泣きそう」
月島「やっと帰ってきた。早く帰るよ」
あなた「あっ、はーい!研磨くん、じゃあね!お仕置きの内容、今度教えてよ!」
月島&黒尾「「お仕置きぃ〜!?!?」」
黒尾「何だそれ!!研磨お前、抜け駆けしすぎなんだよ!!」
研磨「うるさい…」
月島「いくら先輩でも許せません。プリンって呼びますよ」
研磨「それに至ってはほんとにやだ」
あの人たち、何の話してんだろ……?
研磨side
あまりにも素直に着いてくる彼女に、思わず本音が飛び出そうになった。
『好きだ』って_____________。
でも、これは言ったらだめ。
今までの関係が壊れてしまう。今が1番心地がいい関係なのに。
でも、彼女が誰かと話してたらイライラするし、へんな独占欲まで湧いてくる。
クロの気持ちなんてとっくに分かってる。
クロはいっぱい俺に、いろんなものをくれた。
だから今回は譲ってあげてもいいかな、なんて思ったりもする。
でもさ。
ゲーム以外にこんなに熱中してるのは、初めてなんだよ______________。
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読んでくださりありがとうございました!
次は、ツッキーとクロのプチ男子会も覗いてみましょう(チラッ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。