イチカ「あなた、この問題分からん?アタシ解けへんこれ」
あなた「ん?これ?いーよ!」
イチカは人懐っこくて,すごく可愛かった。
金髪のロングの髪を巻いていてピアスも開けていて,ちょっと見た目は怖いけど。
ずっとニコニコしてるし,彼女の笑顔はうちの緊張もほぐしてくれる。
あなた「……ほら、できた」
イチカ「わーっ、すごーっ!分かった分かった、もうテスト100点や!!」
あなた「が、がんばれ笑」
??「………おい、俺らのあなたになにしとんねん」
後ろから低い声が聞こえて,ビクリと肩を震わせる。
振り返ると,そこには鬼の形相の侑くんが。
侑「ヤンキーがあなたに近づいてんとちゃうぞ……」
イチカ「あ''ぁん?」
あなた「こらぁっ、侑くん!」
椅子から立ち上がって声をあげると,侑くんは目をまん丸にしてキョトンとした顔をした。
あなた「いっちゃんに手ェ出したら許さんからな!もう侑って呼ぶからな!」
侑「はぁ!?お前もう人と仲良くなっとん!?あと呼び捨ての方が距離感近くなるからそれでええわ!」
あなた「………宮さんって呼ぶ」
侑「呼び捨てでお願いします」
??「侑ー、あなたに怒られてやんのー,写真撮ろ」
侑「角名!!消せやぁ!そして後ろでこっそりメシ食ってるサムも出てこいや!!」
「え、バレー部のセンパイやん?」
「あなたチャンモテモテやんな」
イチカ「す、角名センパイや……」
あなた「なんでここにいるんですか」
角名「可愛い妹が心配になって」
あなた「イチカお姉ちゃーん、わたしこんなお兄ちゃん嫌やー」
治「あなたー、おにぎり食べる?」
あなた「やったー!」
「……なんか、ちょっと兎和のポジションに嫉妬しとったけどさ」
「おん」
「アレに恋愛要素感じんから、もう嫉妬心ないわ」
「……おん」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。