日向「おおっ、今日もうまそーっ!!」
潔子さんと一緒に作った野菜炒めと、豚肉の生姜焼き。
烏野と音駒の皆さんは、とても喜んでくれた。
全員「「いただきまーす!」」
ぱくぱくと美味しそうに食べるみんなを見てると、こっちは少し嬉しくなる。
夜久「あ、兎和さん!」
夜久さんに呼ばれたので、そちらに小走りで行った。
あなた「何でしょう?」
夜久「これ、作ってくれてありがとうな!めっちゃ美味しい!」
あなた「いえいえっ、潔子さんが手伝ってくださったので……!」
夜久「じゃあ、清水さんも、ありがとう!」
ゆうくんのご飯のおかわりを注いでいた潔子さんは、その言葉に小さく反応した。
あなた「あっ、忘れてた!あの、食後にアップルパイを作ってみたので、お腹がまだあいてたらぜひ
食べてくださいっ」
研磨「………アップルパイ?」
あなた「は、はい。食べますか……?」
研磨「…たべる」
なんだこの可愛い生き物は。
一通りご飯を食べ終えた皆。
まだお腹に入るらしく、1人一個ずつ作ってきたアップルパイも食べてくれた。
あなた「研磨くん。美味しいですか…?」
研磨「……コクッ」
よかった、美味しかったんだ。
クロ「ねぇお嬢ちゃん、キミ何年生なの?」
あなた「うちは、1年です」
クロ「ふっ、一個言っとくと研磨、2年だぜ」
…え。
せ、先輩だと!?
あなた「すすすすみません……可愛らしい男の子だったから、つい…」
クロ「あー⤴︎っはっはっは!!」
研磨「クロうるさい……あなた、呼び方、そのままでいい」
え、…いいの?
研磨「すぐに呼び名変えるって難しいでしょ。そのままでいい」
あなた「…あっ、ありがとうございます!」
研磨「………プイッ」
あ、そっぽむかれたんだけど。
クロ「おーいケンマァ、何照れてんの…いだっ!痛え痛え!!」
……仲がよろしいことで。
武田「そういえば、清水さんと兎和さん。今日スーパーに行ったあとから、さらに仲良くなった気がす
るのですが、何かあったんですか?」
烏野の集団に加わると、うちらはそんなことを聞かれた。
あなた「い、いやぁ?別にぃ…」
清水「ああ、ちょっと男の人に絡まれちゃって」
うおおおおい!!ここでワタクシの黒歴史を暴露しちゃうのかあああい!?
田中「なんだと!潔子さんとあなたちゃんが!!」
ノヤっさん「許せねぇ!!」
縁下「うるさい……」
清水「心配ないよ。あなたちゃんが助けてくれたの」
影山「…助けた?」
清水「うん。私が絡まれてたら、彼女が急に飛び出してきてね。『潔子さんに手を出さないでください
っ!!』って、言ってくれたの。すごく声震えてたけどね」
あなた「…まぁ、そのあとうちも絡まれて、潔子さんに助けていただいたんですけど」
清水「怖かったよね、ごめんね」
あなた「全然怖くないですっ!こちらこそ、守ろうとしたのに守られちゃって…すみません」
日向「ホントに相手に立ち向かったのか!?あなたカッケェ!!」
山口「本当に仲良くなってる……」
月島「…………あなた」
不意に名前を呼ばれて振り返る。
あなた「どうしました?」
月島「…用があるから」
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読んでくださりありがとうございました😊
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。