第21話

血液
6,344
2021/01/11 22:00

うちは2階のベンチにいたから、澤村先輩が何て言ってるのかは分からなかった。


コートには、マネージャーは1人しか入ることができないから。


でも、ここから見てもユニフォームを着た皆がすごく頼もしく見える。




澤村「……でも壁にぶち当たったときは、それを乗り越えるチャンスだ」


力強く響いた澤村先輩の言葉。


それを見て、烏野は最強なんじゃないかって、変なことを考えてしまった。












クロ「俺たちは血液だ。滞りなく流れろ。酸素をまわせ。脳が正常に働くために。いくぞ!」


音駒「「おう!」」


…すごい、音駒の方々も気合が入っている。



武田先生が教えてくれた、『ゴミ捨て場の決戦』。


初めてみるバレーの試合に、胸がドキドキする。












〜試合ちょっとだけ割愛〜    ごめん書き方分からんです






パァン!!


影山くんのストレートが決まる。


彼は呆然としている日向くんをじっと睨んだ。


影山「いいか、今のがストレートだ」



いや、良いかって言われても…


ハイスペックすぎてついていけるか不安なんだが。


あなた「がっ、がんばれ、日向くん…!」


嶋田「ほら、そんな小さな声じゃ聞こえないよ?」


町内会の嶋田さんがポンと背中を叩く。


あなた「うぅっ…」


人が多いと、どうしても声が小さくなる。


声が震えて、つっかえてしまう。













また速攻がブロッカーに弾かれる。


日向くんは唇を噛んで悔しがった。


見ているだけのうちも悔しいんだ、彼はうちの何倍も悔しい思いをしている。



でも、
























彼は、笑っていた。










猫又「笑った…!」


音駒のコーチまでもが驚いていた。


負けを認めた笑みではなかった。











ヒーローみたい、な。











でも、そこからも速攻は失敗ばかりだった。


うちでも気づいたことがある。


日向くん、目を開けてトスを見るようになった。


今まで、影山くんが日向くんのタイミングに合わせていただけだったのに。



今は、じっと相手コートをみて、どこに打つか、判断している。












影山くんがトスをあげる。


日向くんが打とうとしたが、やはり守備の強い音駒はついてくる。


彼に打たれたボールは、相手の手に弾かれる………はずだった。


ボールは、相手コートの床に一直線。


音を立てて、落ちた。






日向くん、今、自分でボールの軌道を変えていた。










成功、した…?











手が震える。


自分の心臓の音が聞こえそう。









あなた「っ、日向くん!!」


自分のものとは思えない声が出た。


あなた「めっちゃすごい!!カッコいいぞ!」




皆、目を丸くしてこちらを見ていた。















彼は満面の笑みを浮かべて、ピースサインをくれた。
















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読んでくださりありがとうございました😊

私、バレー実況の書き方とかできないんですよね。

スポーツ系とほぼ無縁だし。

だから、ちょい割愛多めになっちゃいます。

すみません。

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