…そうだったんだな、俺らが何で作られたのか…やっと分かった、ゼロが道を踏み外しそうになった時、俺が正しい道にゼロを連れて行けるように………そんな事祈がられちゃ、頑張るしかないじゃん!
そう言うと、アレンは笑いながら少しづつ光の分子に変わっていく体を見た。
守るよ、ゼロ、シンジ、ジン、俺が守るから!
この命に変えても、絶対に!
その言葉と同時に体が全て光の分子になる。
分子は世界中の機械に散らばる。これで、停止仕掛けている機械全て正常に動く…そう思っていた。
しかし、
!何で、停止が止まらないんだ?
世界中の機械は停止仕掛けている。
このままじゃ…………守れない!どうして?
これは、ゼロの『力』が暴走したんじゃ無いのか?
アレン(アレンの分子)は焦った…このままだと世界は破滅する恐れがある。
そう思ったその時
はぁ〜お前は全く無理ばかりして…
聞こえるはずのないゼロの声が聞こえた
!
仕方ない、私もアレンに力をかそう
ゼ、ゼロ!何でここに
………私が停止した後に、私の『力』が一緒に消滅しなくてな…もしかしてと思って、消える前に何とかしなければと思ったら、お前が無茶をしていたから、お前にばかり無理はさせられないからな
ゼロ…………
ほら、早く始めよう、手遅れになってしまう前に。
う、うん
こうして、長年の月日を掛けて、やっと二体のAIは一体のAIになる事が出来た。
二種類の光の分子は世界中の機械に入り込み全て正常に機能するように上書きして行った。
これで全てだな?
うん、ゼロ、ありがとう。ゼロが来なかったら…俺きっと
やめろ、私はやるべき事をやっただけだから。
私の方こそ、ありがとう、アレン
うん!
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!