無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第12話

解と謎

第12話 解と謎

爆豪を救出した。オールマイトはもう前線にたてない。弥生がいない。事件のことは正直あまり覚えていない。
いま、事件から一夜明けた。世間は騒然としていて。
ニュースではオールマイトが前線にたてなくなったことがピックアップされていた。弥生が帰還出来ていないことは世間に知らされてないらしい。
俺たちは爆豪を警察に送り届け、半日以上かけて家路を辿った。親父はオールマイトの引退に納得がいかないらしく家のものを破壊しまくっていた。最初は黙認していた姉さんも家が壊れそうなので怒ってやめさせたらしい。

そして雄英は全寮制になった。校舎から徒歩五分の築三日、″ハイツアライアンス″。先生が家庭訪問でみんなの親をを説得しに行ったらしい。親父は反対するかと思ったが、状況が状況だからか何も言わなかった。
「とりあえず一年A組。無事にまた集まれて何よりだ」
相澤が一年A組の寮の前に立ってみんなに呼びかけた。
「みんな許可降りたんだな」
尻尾をつけている尾白がホッとしたように笑いながら言った。
「私は苦戦したよ・・・・・・」
葉隠が透明でも分かるくらいに肩を落としてため息をつく。耳郎が目を泳がせながら小さく呟いた。
「フツーそうだよね・・・・」
耳郎の親はあっさり許可したのだが秘密にしておくようだ。
「二人はガスで直接被害遭ったもんね」
「さて・・・・・・!これから寮について軽く説明するがその前に一つ」
実は弥生は一時相澤に捕縛布の使い方を習っていた。本当は先生としても師としても弥生が心配でたまらない。だが先生である自分が不安を表に出せば生徒にも不安が広がってしまう。
「当面は合宿で取る予定だった″仮面″取得に向けて動いていく」
「そういやあったなそんな話!」
「色々起きすぎて頭から抜けてたわ・・・・・」
「轟、切島、緑谷、八百万、飯田。この五人はあの晩あの場所へ爆豪救出に赴いた」
「え・・・・・・」
「その様子だと行く素振りは皆も把握していたワケだ。色々棚上げした上で言わせて貰うよ。オールマイトの引退がなけりゃ俺は爆豪、耳郎、葉隠、星空以外全員除籍処分にしてる」
「!?」
「彼の引退によってしばらく混乱が続く。今雄英から人を追い出すをけにはいかないんだ。行った五人はもちろん把握しながら止められなかった十二人も理由はどうであれ俺たちの信頼を裏切ったことに変わりない」
五人と十二人が反省するように下を向く。
「正規の手続きを踏み正規の活躍をして信頼を取り戻してくれるとありがたい。それに・・・・・・・・・、いや、何でもない。以上!さっ!中に入るぞ元気に行こう」
(いや待って行けないです・・・・・・)
全員が一斉に心の中で突っ込んだ。やっぱり暗い気持ちはなかなか晴れない。それに相澤は何も言わなかったが弥生のことだってみんな本当は気になっているのだ。
「来い」
「え?何やだ」
爆豪が問答無用で上鳴をしげみに連れていった。辺りに電撃が走る。少したって出てきたのはアホになった上鳴だった。上鳴は″個性″の許容範囲を越えると見た目も中身もアホになるのだ。
「うェ~~い・・・・」
「ブフォ」
耳郎が盛大に吹き出す。
「何?爆豪何を・・・・・」
周りの反応を歯牙にもかけず爆豪は切島に歩みよった。
「切島」
「んあ?」
爆豪が万札を数枚切島に差し出した。
「え怖っ何カツアゲ!?」
「ちげえ。俺が下ろした金だ!いつまでもシミったれられっと続くこっちも気分わりぃんだ」
爆豪の救出に行ったとき切島が自腹で購入した暗視鏡。
「あ・・・・・え!?おめーどこで聞い・・・・・・」
「いつもみてーに馬鹿晒せや」
「うェい・・・・・?うェいうェうェうェい!?」
「だめ・・・・・・ウチこの上鳴・・・・ツボッフォ!」
「ふぇ・・・・・ふぇふぇいだうェイ」
「・・・・・・・・・・わりぃな、爆豪」
(茶番・・・・・・・も時には必要か・・・・)
「皆!すまねえ・・・・・!詫びにもなんねえけど・・・今夜はこの金で焼き肉だ!」
「うェーい!」
「マジか!」
「買い物とか行けるかな?」

「とりあえず今日は部屋作ってろ。明日また今後の動きを説明する。以上。解散!」
「ハイ先生!」
「轟後で俺んとこ来い。しばらくここにいる」
「・・・・・・?はい」

「弥生の行方を知らないか」
「・・・・・・・・・分かりません」
わずかに落胆した様子をみせる相澤。
「俺に聞くってことは、じゃあ・・・・・弥生はまだ全く見つかってないってことですか」
「・・・・・・そうだ」
「そんな・・・・・・なんで弥生ばっかり・・・・・」
「俺もあまり詳しく知っているわけではない。だが何故ヒーローの保護下に入った後も裏会に所属しているのかを訊いたことがある。そしたら」
「そしたら・・・・・?」
「大切な人の為に私はここを出るわけにはいかないのだ。何よりも誰よりもそれが私を裏会に縛りつけている、と。言ったあとにしまったという顔をしていたから知られたくなかったんじゃないか」
「・・・・・・・・・・まさか」
「そのまさか、だろうな。そもそも弥生が人にベタベタくっついて甘えること自体、過去を知っていた人間からすれば異様な光景だったんだ」

弥生と離れてから何もかもが手につかない。弥生が裏会に所属し続けるのはきっとおそらく俺のせいだ。俺のせいで弥生が・・・・・。自惚れてもいいならそういうことだろう。ぼんやりと一日が過ぎていく。それどころか飯すら食う気にならない。最近ずっと部屋に篭っている。
『気持ちは分かるけど』
『心配なのはみんな同じだよ』
嘘だ。弥生が心配かもしれない。それは本当かもしれない。でも俺の心配に比べたらそこまでのものじゃないだろ。誰も分からない。俺の気持ちなんて。何を食べても砂を噛んでいるような気持ち悪い感覚がして。何も食べたくなかった。何もしたくなかった。授業にも出なくなった。
『すまない・・・・・。少女一人救えなくて何が平和の象徴だ・・・・・!轟少年、本当にすまない』
『いま警察とヒーローが全力で探している。もちろん俺も』
オールマイト、違う。違うんです。あなたのせいじゃないんです。でも、それは言葉にならなかった。たぶん心の奥にはそういう気持ちもあったからだ。相澤先生も悪くない。相澤先生だって弥生を大切に思っている。それくらい知ってる。でもダメなんだ。弥生がいなきゃ、弥生じゃなきゃ、ダメなんだ。もう何にもしたくなかった。

「轟くん大丈夫かなぁ。星空さんがいなくなってから部屋に篭っちゃって出てこないけど・・・・・・」
「うーむ。友としてほっておけない。どうしたら轟くんは元気を取り戻すだろうか」
「食事もろくに取ってないみたいなんだ。授業も。ノートは届けたりしてるけど・・・・・・。全然興味が湧かないみたい」
「どうしたらいいんかねぇ。轟くん弥生ちゃんのこと相当大事に想っとるからねぇ」
「時が解決するのも、待てそうにないですわ・・・・」
「どうすればいいのか・・・・・」

弥生が帰ってきた時にまたいつも通りの顔が出来るかどうか。過去を知ってしまった以上知らん顔は出来ない。やむを得ないとはいえ人を殺めた。俺はいい。狂気なまでの愛があるから。でも他の奴らは?本当に弥生を真っ直ぐに見れるのか?弥生の本当の清らかな姿を覚えているのは俺だけなんじゃないか。

だって
弥生を一番愛してるのは
俺だから
> 挿入されたアイテム
ヒーローコスチューム(本当は腕も生地がある予定)



参考URL

https://picrew.me/image_maker/190588/complete?cd=ZJtevrLXFA