克樹は大きな魚を釣り上げて私に見せた。

今日は釣りデート。
克樹と付き合い始めてから始めた釣りはまだまだ上達しなくて、克樹ばかりが魚を釣っている。

克樹と場所を入れ替わるけど、数分後、魚がヒットしたのはまたしても克樹の竿。

克樹と場所も竿も交換した私は、すぐに釣れるであろう魚を今か今かと水面を見つめながら待った。

私に「ごめん、ごめん」って笑いながら、手際よくリールを巻いていく。

そう言って克樹が自分の竿を置いて、私の竿を一緒に持つと、竿を少しだけ揺らすように動かした。

その言葉の通り、克樹が動かすとすぐに魚が寄ってきて竿がしなった。

急に来た魚との対決に慌てるけど、克樹は私の竿を一緒に持って冷静に指示を出した。

騒ぐ私の竿を掴むと、克樹は慣れた手つきで針から魚を外した。

なんだかその姿がかっこよくて克樹を見つめてた。

必死に誤魔化すけど、さすがに無理があったみたいで克樹は「俺みてたくせに」って笑った。

そう言って、魚を横向きにして笑顔で魚のサイズを見せる克樹。

新記録って言っても過去数回の釣りで釣れたのは2～3匹で、サイズも克樹が釣り上げる魚の半分くらいの小さいものばかり。

だけど、克樹は楽しそうに笑ってくれる。

バケツを一緒に覗きながら優しく笑う克樹。
本当に魚好きなんだなーって、横顔を見て思った。

急に顔を上げて私を見るからばっちり目が合ってしまった。
驚く私にまた優しく笑いかけた。

そう言って、また愛おしそうに魚を見た。

突然そんなこと言うもんだから私の顔に熱がこもる。
驚いて克樹を見ると、克樹の顔も真っ赤だった。

照れくさそうに笑って立ち上がった克樹。

克樹がまた驚いたのは、私が急に抱きついたから。
後ろからギュッて抱きしめた。

「なにー？」って聞き返すけど、声はなんだか嬉しそうだ。

克樹の言葉で、抱きつく腕に力を込めた。

くるりと振り返った克樹。
普段恥ずかしくて好きなんて言えないから、克樹はそれだけで嬉しそうに笑ってる。

さっき魚を触っていたから、私の服に手がつかないように必死になる克樹が可愛くて頬が緩んだ。

私がキスしやすいように屈んで、早くと言わんばかりに顎をクイッと動かした。

もう1回キスをすると、克樹は満足気に笑った。

滅多に釣れない私と、すぐ釣れちゃう克樹。
そりゃ、克樹の方が不利なのすぐバレるか(笑)

   





結局、釣り対決は克樹の圧勝で、その日お魚を美味しく頂いた後の後片付けは私がやったのでした(笑)

fin

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澪さんリクエスト、本髙克樹くん小説でした★
お待たせしてごめんなさい🙏

初本髙くんってことで、全然キャラ分からず
趣味の釣りデートにさせていただきました！
裏設定では、2人は同棲してる大学生です😘
キャラクター全然違ったらごめんなさい😭

デートってなんだっけ？状態のため、
書くのに時間かかった作者です･･･ｗ

みなさん感想やいいねくれたら嬉しいです♪
お待ちしてます！

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