付き合って3年になる私たちのデートはもっぱらお家デート。
大輝がアイドルってこともあるし、同じ部屋に居てお互い自由なことをして過ごす時間も苦じゃなくなったから。
ベッドに無造作に置かれたギターは、先程まで使われていたことを物語っていた。
買ってきた雑誌をカバンから出すと、ヒラヒラと大輝に見せるように動かした。
なんだかんだで久しぶりのお外デートに心が弾んだ。
ギターを取って弾き始める大輝。
私も近くに座ってギターの音を聴きながらファッション雑誌を読み進めていく。
雑誌を読み進めていっても思うのは大輝のことばかりで、我ながら大輝のことどんだけ好きなんだと突っ込みたくなる。
ふと、大輝を見れば、真剣な顔で楽譜と睨めっこしてて、なんだか無性に触れたくなって、大輝の背中に寄りかかって座った。
顔だけ後ろを振り返るようにして問いかける大輝に、「落ち着くの」って伝えて、目を閉じた。
弾いている曲は落ち着いた曲調ではないのに心地よいのは、きっと君に触れているから。
そう言って、大輝はまたギターを弾き始めた。
触れている背中から伝わる動きも、鼓動も、ぬくもりも、全てが愛おしくて、私はまた目を閉じる。
30分くらい、私は大輝のギターに聴き入っていた。
ギターなんて弾いたことない私が突然言うから、大輝は目を丸くして私を見る。
お外デートもしたかったけど、なんだか大輝のギターを弾いてみたいって思ったんだ。
そう言って笑うけど、片付けようとしていたギターをまたケースから取り出すと、私に渡した。
ずっしりと重いギターを持つと、これを持って弾きながら暴れている大輝は細いけどちゃんと男の子なんだなって身にしみた。
片手でひょいっとギターを取り上げると、私をベッドへと座らせてギターを再び私の膝の上に置いた。
正しいコードを押さえるように、私の指に触れて押さえる位置を調整する。
ギターをかっこよく弾いてみたかった私はしょぼんと肩を落とした。
そう言って、大輝はベッドに乗ると私の後ろにピタリとくっついて私を脚の間に入れるように座ると、私の手と重ねるようにしてギターを握った。
まるで後ろから抱きしめられてるみたいで心臓が高鳴る。
赤くなった私の顔を覗き込んで、笑う大輝。
ピックを持った右手の指で、ピックが顔につかないように私の頬をさすってくる。
それがくすぐったくて、首を竦めた。
私の身体を後ろへ引いてギュッと抱きしめる。
完全に大輝の胸元に寄りかかる状態になった私は、見上げるように大輝の顔を見た。
片手で軽々とギターを取り上げると、ベッドの横に置いて私にキスを落とす。
そっと触れた唇は柔らかかった。
私を抱きしめて離さない大輝。
恥ずかしさでジタバタと暴れるけど、私を抱きしめたまま大輝は笑う。
そう大輝が言うと、私の身体はふかふかのベッドへと沈んで、視界は大輝と天井だけになった。
また私の頬に触れて微笑む大輝。
頬をふくらませて、右手で大輝の頬をペチペチと叩くと、大輝は「バカにしてないってー」って笑う。
なんかこのやりとりが幸せすぎて、思わず大輝の首に手を回して抱き寄せた。
またキスをした大輝に、私からも触れるだけのキスを返す。
そう言って私の頬や首元にキスをする。
結局、その日はイチャイチャして、ギターの練習はお預けになりました(笑)
fin
——————————————————————–+++
澪さんリクエスト、今野大輝くん小説でした★
お待たせしてごめんなさい🙏
初のこんぴ小説でした🐻
昔からギタリストの彼氏にだったら
背中に寄りかかって聴きたいなって妄想を
小説にしてみましたw
絶対弾きづらいですけどね🤣
みなさん感想やいいねくれたら嬉しいです♪
お待ちしてます!
+++–——————————————————————
☆他の小説も見てね☆
■それでも、君が好き【2ndseason連載中】/ #永瀬廉
■お坊ちゃんと私の恋【完結】/ #京本大我
■約束~私のおバカなおよめさん~【完結】/ #平野紫耀
■ベネズエラってどーこ?【連載中】/ #SnowMan
■先生、ここじゃダメ【連載中】/ #SixTONES
■時空を超えて~真夏の少年~【完結】/ #美少年
■俺の彼女にならへん?【連載中】/#なにわ男子
プロフィールからどうぞ✈
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。