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第1話

光のいない世界。
25
2018/08/16 02:15
ギギー!
奈々美
ひ、か、り、?
え、嘘でしょ?こんなの信じたくない。全部嘘だ。だって、だって・・・
私の大好きな彼氏が倒れているところなんて。
通行人
誰か救急車を呼んで!
あ、もう私無理かもしれない、そう思ってるうちにいつの間にか私も倒れていた。
奈々美
ここは、どこ?
看護師
あ、奈々美さん!あなたは倒れたんですよ!さっき。
奈々美
倒れた?
あ、光は!光は無事なんですかっ!?
看護師
・・・
奈々美さん、落ち着いて聞いてね。
光さんはね・・・
え、嘘だ。
私のせいだ、
光がっ、光があっ!
奈々美
うゎーーーーーん!!!!!!!!
奈々美
私のせいだ。全て私のせいっ!光は、光は。ぼーっとしてて引かれそうになった私を守ろうとしてっ!こんな事にっ!
私はずーっと泣いていた。看護師さんは、黙ってそばにいてくれた。
でも、でも・・・
1日経っても、1週間経っても、半年が経っても、罪悪感は消えなかった。光のいない世界なんて、全く楽しくなかった。


それから、まる1年が過ぎた夏の日の事だった。

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