第2話

いつも通り
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2018/02/25 12:41
『おはよー、研磨、クロ』

「あ、翼、おはよう」

「おっはー翼」




黒尾、研磨、私の3人はいつものように「おはよう」と言い合い、一緒に学校に行く。




『あ、そういえば今日の昼飯に、アップルパイ持ってきたんだけど、研磨食う?』

「………」

『おーい、研磨ー?』

「ムダだ翼。ゲームをしてる研磨には何を言っても効かないのは知ってるだろ?」

『エ〜せっかく買ってきたのになァ〜じゃあ私が食べちゃってもいいのかなァ〜あのパン屋のやつ』

「ダメ。俺が食べる」

『「うわ、反応した(笑)やっぱりあのパン屋のアップルパイすげー(笑)」』



そんな、くだらない会話をしながら。



でも、そんなくだらない日常が、私は大好きだ。



二人とこんな風に日常を過ごすのが、私にとっては何よりも幸せなことだ。



この日常以上に、幸せなことはないといっても過言ではないぐらい。



それぐらい、この日常と二人が大好きだ。



だから、寒い冬でも暑い夏でも、外へ出て学校へ行ける。



二人がいるから、私には楽しいことや嬉しいことができる。



今言うけど、いつもいつも本当にありがとう、二人とも。



『ほら研磨!アップルパイ』

「……ありがと、翼」

『美味い?』

「うん。美味しい」

『そりゃあ、よかったです!』

「ちょっと翼さーん、俺にはなんもねぇの?」

『だって、魚とか学校に持ってこれないじゃん?』

「まぁ、そうだけど…」

『仕方ない!じゃあ黒尾くんには、私のこのグリーンピースをやろう!』

「いらねぇよ(笑)嫌いなもん人に
押し付けんな(笑)」



昼休み。いつものように、3人で屋上で昼飯を食っていると、意外な人物が屋上のドアを開け、私たちの目の前に現れた。



「よお、翼。」
『…は?なんで兄貴がここにいんの?』
「あ、久しぶり〜椿くん。」
「……あ、久しぶり。」
「久しぶり。ちょっとお前ら3人に頼みごとしにきた。」
「え、」
「…え〜……」
『はぁ?』

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