第4話

ナニコレ急だな
573
2018/02/26 08:28
『ただいまー』

「おかえり!今日は本当にありがとな!翼!」

『いやそれより、兄貴、今日海外行くんでしょ?』

「ああ、今からなんだ。と言うことで行ってくる!」

『ん。いってらー』




『うーん…暇だなぁ…何しよ…
…そうだ、庭でバレーしよう』




そして、バレーボールを持って着替えた。だって、何もすることなくて、暇だったから。
そして庭へ行こうと玄関を出ると、目の前に黒髪の男が現れた。



『うわっ』

「うおっ…ビビった」

『って、クロ。私の家の前で何やってんの?』

「お前こそ、こんな夜に一人でどこ行くつもりなんだよ?」

『私は、暇だから庭でバレーしようかな〜って…一人でも面白くねぇし、クロもしようぜ』

「そうだな。俺も暇だし。」


『研磨も誘おうぜ』

「…研磨は寝た。」

『えー…まあいいや。じゃあ二人でやろう!』



そして私と黒尾はバレーを始めた。
研磨がいたら3人で練習してたんだけどなぁ…
黒尾 対 私の1対1はきつかった。




『あー…1対1しんど…』

「でもまあ、2回までボール触っていいルールだったし?」

『でもこりゃあしんどいわ…』



プルルル…プルルル…



そんなことを話していると、家の中からこんな音が聞こえたきた。



「家の中でなんかなってね?」

『あ、ほんとだ、電話なってる。ちょっと待ってて〜』

「んー」



プルルル…プル…ガチャ



『もしもし?』



私が手に受話器を持つと、



「あ、もしもし、翼?」



兄貴の声がきこえてきた。
『うん。どしたの?』
私が返事をすると、



「いや実はさ、こっちでの仕事が忙しくて忙しくて…1、2年帰れそうにねぇわ。」
『そう。んで?』
「(軽いな)だから、俺、お前一人じゃ心配なわけよ。」





「ということで、俺が帰ってくるまで鉄朗くんか研磨くん、どっちかの家に居候させてもらって。」






『えー…あの二人のどっちかの家に住ませてもらわなきゃダメなの?絶対に?』
「ああ。絶対、だ」
『えー…わかったよ…』



普通、この場合、他の人なら悩むところだと思うが、私はそうではない。
だって…



『クロ、兄貴が帰ってくるまで家に住ませて。』


家の庭に、条件を満たす者が居るから。

いちいち寝てる人を起こすのは悪いしな。



「エっナニコレどういう状況?」
『兄貴が海外行って1、2年帰ってこないんだって。私一人じゃ危ないから、その間、研磨かクロ、どっちかの家に住ませてもらえっていう状況』
「えー…やっぱりすげぇな椿くんは。」
「俺はイイヨ〜家汚いけどね」
『私が綺麗にしてやらぁ』

プリ小説オーディオドラマ