思わずはへぇ、なんて変な声が出てしまった。
すかさず黎杜がにやにやしながらからかってくるが
それは柚葵によって止められたらしい。
まあ、黎杜がちょっかいかけてくるのは
愛情表現だと思うけど。
私がふいにそう言うと柚葵は嫌そうに反応する。
そして私が返すと___
凄い不機嫌そうな顔されたな。結構やべぇかも。
結果見逃してくれたので良しとする。
とそんなやりとりをしていると。
異常なまでに大きな声に私たちは現実に戻された。
なんだかんだやってるうちに
陽翔が先に校門を通っていたようで
私たちへ爆音で声をかけている。
とてつもなくうるさい。
その横で耳を塞ぎながら陽翔に優しい
注意の言葉をかける李緒の顔は....言うのは悪いが
疲れきった保護者の顔だった。完全に。
陽翔はどう返せば良いか分からなくなったらしいがとりあえず放っておこう。
それはそうと、
李緒が何やら気になることがあるようで。
そう、全員気づいてはいたのだが
先ほどから何故か周りからの視線が痛いのだ。
それも.....私に向かっての視線。
あまりにも黎杜が他人に危害を加えそうな様子なので、効くように冷たい声で釘を刺しておいた。
李緒が気を利かして優しい声音で言ってくれる。
本当に、李緒には頭が上がらない。
皆も李緒のそれに気づいたので
「ああ。」と口を揃えて返し教室へと向かった。
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これからこの文を鍵かっこに変えて
ぴ○しぶに投稿するという作業も待ってますが。
良いんだけどね。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。