そんなことをしているといつの間にか
AGEHA2組のリハが始まっていて、


高塚「yeah〜♪」


いややっぱ上手いな


この前あって歌聞かせてもらったけど
それより格段に安定感があるし
ダンスも心配してたけど全然できてた


あんな高い声私でないよ


あなた「なんか心配して損したな〜」


なんて独り言を漏らしながら
スタッフさんに頼まれた機材を運ぶ



、


戻ってくると&LOVEのリハに移っていた


1組がやっているけどなんか様子がおかしい



KENZO「雄大〜ちゃんと頼むよ〜」

佐野「すみません、」


とトレーナー陣に囲まれている雄大くん。


どうやらサビのパートがうまくいっていないらしい


大丈夫かな？

そうは思うけれど
雰囲気から取り敢えず自分の仕事を続ける


、

作業をしていると
リハが終わったのか雄大くんが近くに
虚無の顔で立っていた



近づいてみると


雄大「あ、あなたさん」

あなた「お疲れ様です、」

雄大「へへ、失敗しちゃいました。やっぱ難しいっすね」


と言って力なく笑う


あなた「､､､」

でもなんて声をかければ良いのか
分からず立ち尽くす


雄大「､､､俺アイドル向いてないのかな、」


なんていうから

考えるよりも先に手が動いて

雄大くんの顔を両手で挟んでいた



雄大「？」

あなた「､､､難しいことは私わかんない！わかんないけど、雄大くん、あなた最初の順位3位だったんでしょ？」

あなた「そのたくさんの応援を裏切っちゃだめだよ。失敗したっていいじゃん、たくさんのファンはそんなことで離れていかないよ」

あなた「今はまだこんな状況で応援されてる実感ないかもだけど、もう少しファンを信じてもいいんだよ」


佐野「､､､あなたちゃん、」


と言って私の手をどかして
顔をそむける

あなた「ごめ、言いすぎた？」


佐野「､､､いや、違うんです、」



佐野「ちょっと自信でたっていうか、いや、自信はまだないけど明日、精一杯頑張ろうと思います、！」

佐野「なので俺練習してきます！ありがとうございました！」

と言って30秒前くらいまで泣いてたとは
思えない様子で颯爽と去っていく




だから

あなた「頑張れ」

って背中に向かって小さく呟いといた