休日。もってぃーは朝から仕事。
今日は、あなたと玲於、ふたりで過ごす一日だった。
朝から玲於はご機嫌。
おもちゃで遊んだり、よちよち歩きで家中を
探検したり。あなたは、その姿を見ながらふと思った。
玲於を見る。
人生初。玲於を連れて、ふたりだけで外食へ。少しだけ
緊張しながら車に乗る。
向かった先は。びっくりドンキー。店員さんに
案内され、ベビーチェアも用意してもらったが…。
玲於は首をぶんぶん。
両手を伸ばしてくる。
結局。あなたの膝の上へ。
注文。玲於はお子様メニュー。あなたは目玉焼き
ハンバーグ。料理を待っている間も。玲於は店内を
キョロキョロ。
数分後。料理が運ばれてきた。
ジュージューと音を立てるハンバーグ。玲於は
目をまん丸。
玲於のお子様メニューも冷ましていく。ハンバーグを
小さく切る。
ぱくっ。もぐもぐ。もぐもぐ。
あなたも自分のハンバーグをひと口。
玲於はじっと見ていた。
また玲於へ。
ぱくっ。もぐもぐ。
交互に食べる。あなたがひと口。玲於がひと口。
膝の上でも暴れることなく、おとなしく座っている。
それだけでも驚きだった。
次はポテト。
一本渡す。玲於は両手で持つ。慎重に。ぱくっ。
ポテトを一生懸命食べる姿が可愛すぎる。ほっぺを
いっぱい動かして。小さなお口でもぐもぐ。
続いてコーン。
スプーンですくう。
ぱくっ。一粒も残さず食べる。
もぐもぐ。
思わず笑ってしまう。
玲於は終始にこにこ。嫌がることも。泣くことも。
ぐずることもない。
玲於はあなたをぎゅっと抱きしめる。
頭をなでる。玲於が食べ終わる。
手を合わせる。
玲於はもう食べ終わった。普通なら飽きてしまう時間。
でも。あなたが食べ終わるまで。玲於は膝の上で
大人しく待っていた。店内を眺めたり。あなたを
見たり。時々笑ったり。
あなたは急ぎすぎず、それでも少し早めに食べる。
食べ終わった。
玲於は拍手。
思わず笑う。
会計を済ませる。帰る準備。
抱っこすると。玲於はあなたの肩にもたれて安心した
ように笑う。
車の中。チャイルドシートへ。
まだ言葉は少ない。でも。「だい(だいすき)」と
言っているように聞こえた。あなたは思わず笑顔に
なる。
玲於は満足そうににこっと笑った。
家に帰ると。もってぃーからメッセージ。
あなたはすぐ返信する。
スマホを閉じる。隣では遊び疲れた玲於が、眠そうに
あくびをしていた。
優しく抱き上げる。
あなたは玲於のおでこにそっとキスをした。初めての
ふたりきりの外食。心配していた時間は、一度も
訪れなかった。玲於のにこにこ笑顔と、一生懸命ご飯を
食べる姿。そして、おとなしく待っていてくれた
優しさ。そのすべてが嬉しくて、あなたは心の中で
そっと思う。
そんな幸せな一日になった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。