ロディは恐怖で声を思う様に発せない。
今の状況に頭が追いつかない。
緑谷 「あなたちゃん!!!」
走ってこちらに向かってきた出久は、あなたの姿を
見て、やっと安堵の表情を見せた。
あなた 「ごめんデクくん!遅くなった!!」
少女の手からは水が出ており、それらが棍棒に纏わりついている。
男 (す、水圧で…棍棒が動かねぇ!!!)
敵・ロゴンが必死に身をよじらせている間に、あなた達の頭上を通り、出久がロゴンに向かってエアフォースを放つ。
しかしロゴンはエアフォースを受ける前に、水を払い除け棍棒で防いだ。
ロディ 「うあっ!」
ロディはエアフォースの風圧で宙に浮いて吹き飛ばされそうになったがあなたがその手をしっかりと掴んだ。
ロディ 「…!!!」
緑谷 「エアフォースを!なら…!スマッシュ!」
出久はロゴンを蹴り飛ばす。
ロゴンは吹っ飛ばされ、ヘリに激突した。
これで敵の攻撃は終わったはず。
ロディは急いで、ケースを拾いに行く。
緑谷・あなた 「!!!!!」
なのに、出久は猛ダッシュでケースを拾っているロディに向かう。
ロディ 「お、俺は!」
捕まると思ったロディが出久から逃げ出そうとした直後。
地面から水が噴出して出久とロディを守るように壁となり、出久はロディを庇うように前に飛び出した。
その出久の胸に水の壁を破ってきた矢が突き刺さった。
緑谷 「ーッ!!!」
あなた 「デクくんッッ!!!」
ヘリコプターの方向を見ると、弓の敵・ベロスがこちらに向かって弓を構えていた。
ベロス 「チッ」
ベロスはすぐに矢を構える。
緑谷 「スマッシュ!!」
それを見た出久は、すぐさま強烈な蹴りを放つ。
先程とは比べ物にならない風圧で、土煙が巻き上げられる。
その煙幕で、敵は3人の姿が見えない。
緑谷 「しっかりつかまって……!」
出久はロディを抱え、急いでその場を離れた。
あなたも出久達と共に、その場をあとにした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。