バーにいる、赤髪の男の人
名前は、教えてくれない
ただ、まるって呼んでって言われたから
まるって呼んでる
2歳下だお
私はよくここに通ってるから、もうまるにはタメを使えるように
元々タメで、って言われてたから
あざとい方言と
普通の男の人よりも少し高めの声
けど、私には…
全部が愛おしく思える
そう、彼に恋をしているの。
社長と話すまるくんは、弟っぽい
でも私と話すまるくんは、お兄ちゃんっぽい
なんでかな、
私が子供っぽいせい?
この雰囲気が好きだ
あと、よく来るのは、ふぉいと銀ちゃんと脇
みんなとはまるがきっかけで話すようになった
あ、噂をすれば。
銀ちゃんの方に走って行くと、マジな顔して私から逃げる
2人で鬼ごっこ状態
銀ちゃんに抱きつくと、いつも見たいに可愛く笑ってる
まるが、嫉妬してくれないかなぁと思って抱きついたのに
まるはお兄ちゃんみたいな目で私たちを眺めてるだけだし
嫉妬のしの字も出ないぐらい
私は視界に入ってないんだなぁって。
脇に抱きつく
やっぱり嫉妬して欲しくて、
ていうか、脇はぷにぷにしてて気持ちいいし
抱きつきやすいんだよね
タバコを片手に、微笑みながら入って来たのはふぉい
2人と同様に、抱きつこうとふぉい向かって走る
私の席に置かれたカフェオレ
すぐに口をつけ、飲むと少し冷えてて
気分が下がっちゃう
いつも笑いながら言うくせに、今日は真顔で言うから
なんか本気の顔に見えて
嫉妬してるよ俺、みたいに見えちゃって
どうせ、してないよwなんて返されるんだけどね
私の目を見てふっ、て優しく笑った
なに、今の
心臓がドキドキ鳴ってうるさい
顔が熱い
カフェオレを飲むように、赤い顔を隠した
こんなこと言うから、好きになっちゃうのに、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!