健人side
ごめん…
ごめん耀太
この手紙読む前に話しちゃった…
風磨「中島…」
『…ん?』
風磨「そ、その…気づいてやれなくてごめん…」
『え…』
風磨「ずっと抱え込んで…辛かったよな」
『…っ!』
菊池…
俺も話さなかったのが悪い…
あの時すぐに誰かに相談していたら
今頃は3人で…
『き…くちは悪くない…よ』
風磨「でも俺h」
『ちゃんと話せばよかった』
風磨「…」
『そしたら耀太は今も…!』
風磨「…中島っ!」
菊池はきっと、俺が何を言おうとしたか分かったんだ
さすがシンメだよな
風磨「自分のこと、責めるな…」
『ふ…ま…っ泣』
こういう時に菊池に優しくされるのが1番困る
風磨なんて無意識に呼んじゃうし
弱い俺でごめん…
風磨「あのさ」
『うん?』
風磨「手紙の最後のとこ」
『あなたちゃん…同じこと書いてある』
風磨「耀太からの最後の頼み事だから」
『ちゃんと伝えなきゃ、ね』
風磨「でも俺はもう…っ」
確かに別れを告げられた、けど
まだ大丈夫
ちゃんと伝えたらきっと分かってくれる
だって菊池だもん
俺の自慢のシンメだもん
『明日…さ、会うことになってるから』
風磨「…えっ?」
『菊池も行こうよ』
風磨「…」
『大丈夫、お前ならできる』
風磨「わか…った…」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!