走ってもやっぱり少女漫画みたいに会えることはなくて、気づけばもう暗くなっていた
ここ…壱馬が助けてくれたところだ
なんてつい昨日のことを考える
壱馬ってどんな性格なのか何となくわかった気がする
あやが好きになる理由も
ちょっと不器用だけど優しくて
不器用なのにちゃんとしたところでは助けてくれる
そんな人なのかもしれない
探してたはずなのに、いざ目の前にすると言葉が出てこなくて
俺…やっぱりあなたのこと好きみたい
名前呼ばれた時とか心臓やばかったし
ありがとうとか笑顔で言われたら、バイトの疲れとか吹っ飛ぶやん
目の前にするとうまく言葉が出なくなるけど
分かったからにはガツガツ攻める
一途やから俺
そうやって無邪気に笑うとことか
たまに出るかわいいところ
なんか…好きだな
いや、別に…その友達としてね?
って、なんでこんなこと考えてるんだろう
私の強がり
また…
明日
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!