彼女…
その響きが私を余計に苦しめた
2人で傘はささないで濡れる
すぐ隣にいるけどどことなく距離を感じるのは
私のせいだよね
泣いてた
そんなことをすぐ気づくし
でも、触れちゃいけん気がして
何も聞けんかった
そうだよ?あなた
俺はお前の彼氏なんやから
なんでも言ってよ
もっと頼ってよ
泣くなら、
俺の腕の中だけにしろ
頼むから、そうしてくれ…よ
その日から私の毎日に色が消えた
カレンダーを見るたびに悲しくなって
アシスタントもミスを連発する
りささんが心配してくれて思わず話したくなるけどその度にゆうきさんがきて
どんまい。大丈夫だよ
そう圧をかける
あと、1週間
行きたい
そう思う素直に、
そしてずっとそのペアリングも付けてたい
あと1週間だけど
1週間は壱馬の彼女でいられるから
きっとこれが
私の最後の恋だから
この日ペアリングを作った
リングの裏にはお互いのイニシャルが刻まれてる
永遠の愛ってなんだろう
壱馬、あなたが私の運命の人だったらよかったです
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!