第3話

Two
3,484
2021/09/20 01:00


無理矢理笑顔を作って




挨拶だけはしよう



(なまえ)
あなた
2年間ありがとう ニコッ
千冬
千冬
ッ……


私は




逃げるように武蔵神社を後にした





────────────




武蔵神社から離れた




少し広い公園に来た



誰も居ないのが好都合だ
(なまえ)
あなた
私じゃ…ないのにっ…!!


ブランコに乗り、俯き




静かに泣いていた。




その時だった





ザッ…ザッ…



足音が鳴ってることにも



その足音が近づいてきていることにも気づかず



私はそのまま泣いていた



俯いていた私の視界には



東卍の特攻服らしきブーツなどが見えた



しかもどんどん私の近くに迫ってる



無言で近づいてくるとか、趣味悪いな……



笑いたきゃ笑えばいいじゃない。



そう思い、バッっと顔を上げる




そこには












綺麗なバサバサのまつ毛


黒マスクをつけ、長い髪を下ろしている


三途春千夜の姿があった
(なまえ)
あなた
はる…ちよ…?
春千夜
春千夜
……



どうして黙ってるの?




春千夜はマイキーの方にいなよ




なんで私をつけてくるのよ、
春千夜
春千夜
…あなたさんに


突然口を開く春千夜



私はここでも責められなきゃいけないの?



もうやめてよ…
春千夜
春千夜
あなたさんに涙は似合いませんよ…


そう言って春千夜は



私の目にたまっていた涙を拭き取る



なんで…なんでそんなに私を信じれるのよ…
(なまえ)
あなた
春千夜…
春千夜
春千夜
…俺はあなたさんがあんな事しないの知ってます
春千夜
春千夜
あなたさんは正々堂々と立つし、あんな非道なことはしません
春千夜
春千夜
俺はちゃんと分かってます。
だから、俺の前では無理しないでください
(なまえ)
あなた
うっ…あぁっ…


優しい



優しすぎるよ春千夜…



こんなに泣いてるのに



服も濡れるってのに



どうしてそんなにやさしく抱きしめてくれるの



ばかみたいにお人好しだな…

























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