ぼっちだから、それだけでいじめるなんて、
この世の中は不公平なもんやな。
イメチェンでもしてみようか、
こんな、メガネ外して、
三つ編みほどいて、
スカートあげてみようかな、
そうしたら、ぼっちじゃなくなるかな、
少しは、みんな、仲良くしてくれるの?
でも、
いいよ、
うちは、
自分が生きたいように生きる。
そのときだった。
黒板消しが、顔面に直撃してきた。
メガネを落としてしまった、
メガネがないと、なんもみえない。
みんな知ってるはずなのに。
あ、そっか。
知っててこんなことしてるんや、
そんな声が聞こえてしまったんだ、
別に、、こんなのおもんない。
あ、あの子、
す、すみれ?ちゃんだったよね、
あの子、話しかけてくれてるんだけど
フル無視しちゃってんだよね、
久しぶりに感じた、
人の温もり。
なんだか、まさきに似てる、
落ち着けるんだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!