第53話

ⅩⅡ
4,330
2020/07/29 03:00
月が夜を照らす
暗い廊下に、少女がひとりたたずんでいた
コンコン
ガラッ
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
…やはりですか
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
おはようございます、あなたさん
闇華YOU
闇華YOU
あー、しのぶちゃん
闇華YOU
闇華YOU
おはよう。
闇華YOU
闇華YOU
フフ、こんばんはかも
そう笑う少女はいたって普通に見えた
手元には、一冊の本
闇華YOU
闇華YOU
気づいてくれたんだねえ
闇華YOU
闇華YOU
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
…気づいたのは竈門君ですよ
悔しいですが
私は気づけなかった
闇華YOU
闇華YOU
あ、そうなの?さすがだねー
変わらない軽い喋り方
何事もないのだと錯覚してしまいそうな
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
気分はどうです?
闇華YOU
闇華YOU
ん?全然普通だよ。
闇華YOU
闇華YOU
ちょっと怠いけどね
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
そうですか…
私はあの事を伝えるべきか
決めかねていた
それを悟ったであろう彼女は
こう呟いた
闇華YOU
闇華YOU
…どうなの?私の容態
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
ッ…!
闇華YOU
闇華YOU
さすがに気づきますよーだ
闇華YOU
闇華YOU
なんか知らないけど夜しか起きれないし
闇華YOU
闇華YOU
それなのに風邪を引いてるわけでもない
闇華YOU
闇華YOU
ね、どうなの?
本当に彼女は敏い
隠し事をできたためしがない
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
…禰豆子さんの状態と良くにています
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
心拍が少し早くて、体が怠い
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
主に傷の影響でしたから、体自体の異常は少なかったのですが
闇華YOU
闇華YOU
…ふーん。
あなたさんが体を軽くさすった
闇華YOU
闇華YOU
禰豆子は起きた?
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
はい。あなたさんが倒れた日に。
闇華YOU
闇華YOU
そっか。じゃあしのぶちゃん。
闇華YOU
闇華YOU
私が寝たら禰豆子のところに行って。
闇華YOU
闇華YOU
きっと起きてるから。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
わかりました。
彼女は











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