第5話

視点…美月
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美月
美月
さてと……
どうしたものか…
一番良い方法は鬼と戦わず、東に向かって行けばいいんだけど
美月
美月
実力を確かめる為の選別なのに鬼と戦わずに合格する訳にはいかない。
美月
美月
それに、
兄さん達と約束したんだ。
“この悪縁を絶対断ち切る”って。
だから、
美月
美月
逃げるなんて事はしない…!
もう、弱いままでいるのは嫌だから。
美月
美月
ッ!鬼の気配!
微かだが、鬼の気配がする。
何処から出てくるんだ?
上、下、右、左
傍また正面か
でも、この気配だと……
美月
美月
下だな…
刀をゆっくり抜き、構える。
美月
美月
ッ!来た!!
「ドォォン」という爆破音と同時に出てきた鬼。
恐らく、5~10人くらい人を喰っている。
ただ、目が充血して息が荒い様子から余程餓えているのだろう。
そしてその鬼は舌なめずりしながらこちらに近づき……
久しぶりの人間だァ!!
と叫びながら襲いかかってきた。
でもそんな事は関係無い。
おい餓鬼!死ねぇぇぇえ!!!
声が迫ってくる。
でも、焦ったら駄目だ。
美月
美月
……スゥゥゥッ
ゆっくり息を吸って
美月
美月
……全集中。
瞬時に身体を低くし、足にグッと力を溜める。
美月
美月
雪ノ呼吸、壱ノ型。
そして溜めた力で相手の頸に向って飛び、斬撃と共に言葉を放つ。
美月
美月
雪月花せつげつか
ザシュッ
グワァァァァア!!!
後ろで鬼の断末魔と頸が落ちる音が聴こえる。
やがて何も聴こえなくなり鬼が居た所を見ると何も残っていなかった。
なにもないその場所に僕は立ち、手を合わせる。
美月
美月
……この方が、また此岸ここへ戻って来れますように。
そう言い残し、僕は再び走った。