第19話

No.19
3,176
2021/07/09 13:33
あなた

あ、私の家ここだよ








しばらく歩き続けて、私の家に到着する。







青柳冬弥
ここか。意外と近いな
あなた

青柳くんの家ってもう少し先なの?








そう尋ねると、青柳くんは首を横に振る。







青柳冬弥
いや、今来た道を少し戻って右に曲がって、また少し歩いたら俺の家だ
あなた

え、じゃあ...








わざわざ私の家までついてきてくれた、ってこと?







あなた

ご、ごめんね青柳くん。わざわざ家まで送ってもらっちゃって...

青柳冬弥
俺が送りたくて送ったんだ。柏田が謝る必要はない







そう言って青柳くんは、優しく微笑む。





なんて優しいんだろ。







青柳冬弥
そうだ。明後日の予定をたてておきたいから、今日の夜また連絡したいんだが、大丈夫か?
あなた

う、うん!全然平気!

青柳冬弥
そうか、よかった







送ってくれただけでも嬉しいのに、また後で話せるんだ。





そう思うと、今からの時間が待ち遠しくてたまらなくなる。







青柳冬弥
なにかあったのか?
あなた

え?

青柳冬弥
いや、随分機嫌が良く見えたから、つい...







え、私そんなに顔に出てた?





なんだか恥ずかしくなって思わず顔を赤らめると、青柳くんは慌てたように言った。







青柳冬弥
す、すまない。からかうつもりで言ったんじゃないんだ。ただ、可愛いな、って思っただけで...
あなた

ふぇあ!?

青柳冬弥
あ、いや、その...







そうだ、青柳くんって天然なんだっけ。





澄ました表情でどかどかと爆弾発言を投下する青柳くん。





それに対してどんどん真っ赤になる私。





どういう絵面だよ、これ。







青柳冬弥
すまない...。変なこと言って、
あなた

そ、そんなことないよ!別に嫌とか、そんなんじゃないからさ

青柳冬弥
!そうか、ならよかった







青柳くんはそう言って、ほっ、としたように笑う。





...こういうこと、他の女子にも言ってたりするのかな。





いや、青柳くんに限ってそんなこと...。







あなた

...

青柳冬弥
柏田...?どうした?
あなた

...青柳くんって、そういうこと、他の女子にも言ってたりするの?

青柳冬弥
え?







恐る恐る青柳くんを見上げると、彼はきょとんとしてこちらを見つめていた。





私、なに言ってるんだろ。





付き合ってるわけでもないし、こんなこと言っても困らせるだけなのに。







あなた

ご、ごめん!急に変なこと言って...。今のは忘れ...

青柳冬弥
言ってない







え?







青柳冬弥
柏田以外には、そんなこと言ってない







そう言って私を見つめる青柳くんの目は、いつになく真剣なものだった。

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