放課後。
青柳くんがそう言っているのを聞きながら、2年生の教室へと向かう。
なんかそれ、どこかで聞いたような...。
横を見ると、東雲くんも同じ反応をしていた。
どこで聞いたんだっけ。
***
着いたのは、2年C組の教室。
青柳くんが入ったのに続き、私と東雲くんも教室に入る。
と、
そんな会話が聞こえてきた。
目を向けると、そこにいたのは昼間中庭で騒いでいた、2年の間で変人ワンツーフィニッシュと呼ばれている人たちの姿があった。
こんなとこで会うとは思わなかった...。
ちらりと横を見れば、東雲くんも顔を顰めている。
たぶん、私と同じこと思ってるな。
私と東雲くんは、同時に声を上げる。
え、まさか...。
やっぱりか。
青柳くんが言ってた先輩って、この人のことだったんだ。
そんな会話を呆然としながら聞いていると、青柳くんが私たちの方に向き直って言った。
青柳くんの尊敬する先輩が、あの変人ワンツーフィニッシュ...。
呆然としていると、天馬先輩が私たちを見て言った。
東雲くんの笑顔がかたまってる。
うーん、波乱の予感...。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。