昼休みになった時だった。
大きな爆発音が聞こえたのは。
クラスメイトの一部が、驚いたように声を上げている。
なに、今の音...。
中庭からだ。
私は気になり、窓から中庭の様子を見る。
中庭にいたのは、クリーム色とオレンジ色を混ぜたような明るい色の髪をした男子生徒。
その横には、明るめの紫色の髪が目立つ男子生徒。
髪の色だけでこんな目立つんだね。
もう覚えちゃったよ。
あ、先生が走ってきてる。
いったいなんだったんだろ。
なんかすごかったけど。
たまたま耳に入ってきたクラスメイトの言葉に、私は思わずきょとんとする。
変人ワンツーフィニッシュ...?
なんかやばそう。
あんまり関わりたくはないかな。
と、
青柳くんが教室のドアから顔を出した。
と、青柳くんがこちらに視線を向けた。
私も彼を見つめていたため、バッチリ視線が合ってしまう。
やば、見てるのバレたかも。
なんて思っていたが、彼は私の方を見て言った。
なんだろ。
青柳くんが尊敬する先輩かぁ。
会ってみたいかも。
そう言って戻っていこうとする青柳くんを、慌てて呼び止める。
そうなの?
不安そうな表情をする私を見て、青柳くんは安心させるように微笑んだ。
そっか、迷惑じゃないんだ...。
それならよかった。
私は彼の言葉に、安心して笑う。
青柳くんはそう言うと、自分の教室に戻っていった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!