カッ、と太陽の光が俺の顔を照らす。
どうやら、俺はあのまま寝ていたらしい。
念の為に持ってきたスマホをいじる。
特にやることもないけれど、ネットを見たりニュースを見たりした。
お腹は空かなくて、朝ごはんなんて食べなかった。
夜は少なかった人も、だんだん増えてきて。
丸聞こえだよ、本当に。
お母さんだってどうせ思ってるんでしょ。
俺の事、「変な人」だって。
勝手に判断しないでよ。
俺はただここに座ってスマホ見てるだけじゃん。
何?薄暗いところに座ってスマホ見てたらホームレスなの?意味わかんない。
そんな感じで午前中をすごしていた。
何も考えずに過ごすことが出来た。
何を言われても悲しくなかった。
アイツらに言われるよりは、全然マシだった。
午後、みんながお昼ご飯を食べ終わった頃くらいの時間になると、聞いたことのある声が聞こえた。
その声が俺の前を通る時。
その人は俺に、声をかけてくれた。
𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!