しのぶ「遅れました、すみません」
『全然大丈夫だ、』
しのぶ「どのようなお話で…」
『堅くならなくていい、ただ…』
『自分を犠牲にするなと言いに来ただけだ』
しのぶ「!!!」
『一人でため込むな、
話ならいくらでも聞く。』
しのぶ「あなたさんに
隠し事は通りませんね、」
『あたりまえだ、』
しのぶ「…仇が取れるのであればいいんです」
『…しのぶがその道を選んだのであれば無理には留めない。だが…もっと、私たちを頼れ。』
しのぶ「…!有難う御座います…」
『いつでも応援している。』
『さぁ、話も終わった事だし帰ろうか』
しのぶ「…私は!」
『…』
しのぶ「私は姉さんやあなたさんに甘えて、頼る事が出来る!」
しのぶ「でも!あなたさんは…?
誰を頼るんですか…」
『…私は。』
しのぶ「…」
『皆んなに頼り過ぎているくらいだ。』
しのぶ「!」
『有難うな、しのぶ。私は大丈夫だ。』
『カナエ!また来るぞ!』
カナエ「はぁーい!」
しのぶ「…有難う御座いました」
『嗚呼。』
誰に頼る…
もう皆んなに頼りすぎているんだ、私は
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!